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こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。
今回は【サッカーのトラップ】について、初心者でも練習できる基本の3つを動画付きで解説します。
動画では主にトラップの種類について紹介していますが、小学生の低学年くらいでも1人でできる簡単なトラップの練習方法です。
サッカーを始めたばかりの初心者の方にオススメです。
「サッカートラップ:初心者でも練習できる基本の3つを解説」の動画
「#27 サッカートラップ:初心者でも練習できる基本の3つを解説」というタイトルで動画をYouTubeに公開しています。
まずはこちらをご覧ください。2分18秒で終わる短い動画です。
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動画内で紹介しているのは次の3つのトラップです。
・クッションコントロール(クッショントラップ)
・ウェッジコントロール
・ストッピング(俗に言うトラップ)
以下に動画の内容を画像と文字で解説・補足していきます。
クッションコントロール(クッショントラップ)とは
クッションコントロール(または クッショントラップ)とは、「ボールが足に当たる瞬間に足を少し引いてボールの勢いを弱めてコントロールする方法」です。
動画では足のみでトラップしていますが、頭・胸・ふとももなど他の部位をボールに当てる場合でも、向かってくるボールのタイミングに合わせて少し引くことでボールの推進力を落とします。
クッションや低反発まくらのように衝撃を吸収するイメージですね。
英語の文献でも “cushion” や “cushion control” という表現を見かけます。
クッションコントロールのコツ
クッションコントロールのコツとしては大まかに以下のことがあります。
・足を引きすぎない
・軸足は踏ん張りすぎない(膝を柔らかくしておく)
・ボールに当てる部分の力を抜く(リラックスさせておく)
足を引きすぎると狙っていた場所とは違う所にボールが行ってしまったり、上手く衝撃を吸収できずに止められなかったりします。
また、クッションコントロールはボールの勢いを弱めることが目的なので、体に力が入って固くなっていると反発してボールを収められません。
軸足は膝を柔らかくした状態で、ボールに当てる部分はリラックスさせておきましょう。
ウェッジコントロールとは
ウェッジコントロール(wedge control)とは、「足と地面でボールを挟むようにして勢いを弱めてコントロールする方法」です。
“wedge“とは「楔(くさび)、V字型」「楔を打ち込む」という意味です。
上の画像の赤線のように、ちょうど足と地面の間がくさび形になっていますね。
例えばゴルフでもバンカーにボールが入ってしまった時に使う「サンドウェッジ」というクラブがありますね。それも同じウェッジです。
ウェッジコントロールのコツ
ウェッジコントロールのコツとしては大まかに以下のことがあります。
・ボールが地面からバウンドする瞬間を狙う
・ボールの上から足を当てる時は踏みつけるのではなく「ただ当てる感覚」
・(状況にもよりますが)ピタっと止めるよりはそのままドリブルなど次のプレーに移れるようにコントロールする
まずはボールが地面に当たってバウンドした直後に足を当てるようにタイミングを合わせましょう。この瞬間より遅くなるとボールは大きく跳ね上がってしまいます。
そして足を当てる時は踏みつけたり上から押さえつけようとしたりはせず、「ただ足にボールを当てる」ように意識すると勝手にボールの勢いは弱まります。
GKやDFからのフィードなど高い位置から落ちてくるようなボールの場合は少し足に力を入れておくと良いでしょう。
ストッピングとは
ストッピングとはトラップとほぼ同義語(=同じ意味)です。
このトラップの方法にはクッションコントロールやウェッジコントロールと違い、特定の名称がなかったのでとりあえずストッピングと表現しました。
このトラップはクッションコントロールとは反対に、ボールに力を加えることで勢いを相殺(そうさい)して止めます。
ストッピングのコツ
ストッピングのコツとしては大まかに以下のことがあります。
・ボールに力を入れすぎない(強く蹴らない)
・足で行う時はボールの衝撃に負けないよう足首に力を入れておく
・蹴るというよりも「軽く押す」ような感覚
クッションコントロールは足元や体のすぐ近くにボールを止める技術ですが、こちらは力の調整によってはピタッと止めるだけではなく、体からやや離れた位置にボールをコントロールすることもできるので、相手選手の意表をついてかわすことも可能です。
トラップの失敗例と注意点
動画でも少し例を出しましたが、トラップをする時は以下の点に注意して練習しましょう。
・ボールに足が当たらない
・ボールに当てる場所が力みすぎている
・ボールが足元に入りすぎてしまう
・トラップした後に体のバランスを崩してしまう
ボールに足や体が上手く当てられないのは、タイミングの他にも深視力など「目」の力も関わってきます。ちなみに深視力とは「遠近感や立体感など距離感に関わる目の力」です。大型免許を取る場合は深視力検査があります。
こうした力は繰り返し練習することで感覚が養われるので、まずはきちんとトラップできる高さや勢いのボールから練習を始めて段々と難易度を上げていくのが良いでしょう。
ボールに当てる場所が力みすぎていると当然ボールに余計な力が加わりどこか別の所に転がってしまいます。
特にトラップに苦手意識があると変に力が入って失敗してしまうことも多いので、体も心もリラックスすることがまずは大事です。
ボールが足元に入りすぎてしまうと、次のプレーがしやすいよう持ち直すのに更に数回タッチが必要になり時間がかかってしまいます。
試合ではより早い判断、より早いプレーが求められるので、「ボールを止める」よりも「次にプレーしやすい場所に置く」という意識でトラップを練習するのが良いと思います。
もちろん、相手に囲まれていてキープが必要な場合など、足元にボールを止める必要があるときもあるでしょう。
トラップした後に体のバランスを崩してしまうのも、次のプレーにスムーズに移れないので、やはりボールを奪われやすくなったりチャンスをつぶしてしまったりと良いプレーができない要因になります。
小さい子は特に、ボールの高さに関係なく足を伸ばすなど体のバランスを意識しないこともあるので、「トラップは何のためにするか」「この高さなら体のどの位置を使えば良いか」などをイメージしやすいように教えてあげるのが指導者には必要でしょう。
どのトラップ方法でもそうですが、「トラップができない」「トラップが苦手」という選手はたいていの場合、「ボールに上手く当てられていない」か「力加減が調整できない」のどちらかが理由で失敗します。
これらは意識して練習を継続していけば改善できることなので、「自分は下手だ」「上手くできないからやめる」とあきらめずに、まずは動画で紹介した「手で上に投げたボールをトラップする」ことから始めるのも良いと思います。がんばりましょう。
トラップの意味・語源
トラップとは英語で ” trap ” と言います。
” trap ” は「罠(わな)」という意味ですが、元々はウェッジコントロールがボールを罠に追い込むような動作だったところからトラップと呼ばれるようになり、それが次第にボールコントロール全般をトラップというようになっていきました。
トラップの上手い選手
トラップの上手い選手としてWikipediaでは以下の選手が例にあがっていますね。
ドラガン・ストイコビッチ
ロベルト・バッジョ
ジネディーヌ・ジダン
小野伸二
デニス・ベルカンプ
リバウド
ロナウジーニョ
アンドレス・イニエスタ
日本人選手で言えば乾貴士選手もトラップが上手く、よく試合中のシーンがテレビや動画で取り上げられます。
基本的にテクニシャンという評価を受ける選手は基本の技術が高いためトラップ(ボールコントロール)に優れています。
試合で対戦する時に相手の選手が上手いかどうかを見極めるのに、トラップしているところを見るのも1つの手ですね。
まとめ
人によってはトラップ、つまり「ボールを止める(狙った場所にコントロールする)」というのはボールを蹴るよりも難しいものです。
私もトラップは苦手です。特に若いうちに意識して使ってこなかったせいで利き足ではない左足のトラップは本当に下手です。
だからこそ若い選手にはトラップ・ボールコントロールの技術をしっかりと見に付けて試合で活躍してほしいですね!
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