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サッカー選手が利き足と逆の足を鍛えることについて【右利き・左利き】

      2017/08/19

サッカーにおける両利きのイメージ写真

今回は『サッカー選手が利き足と逆の足を鍛えること』をテーマにお話しします。

サッカーにおいて両利きである(ほとんど遜色なくボールを蹴ることができる)というのは、どのポジションの選手においても非常にメリットがあります。最近(2017年)では久保裕也選手が所属するヘントでも日本代表でも、左右両方の足でゴールを量産していますね。

ただ、苦手な方の足を鍛えることについては指導者によって意見が異なります。そこでここでは私なりの考えを述べていきます。

逆足が使えることのメリット

逆足を使えることで、サッカーでは様々なメリットが生まれます。例をいくつか挙げましょう。

「トラップ」の場面における、逆足が使えることのメリット

例えば右足しか使えない選手の場合、以下の画像の様に右からのクロスに対して右足でシュートしなければならないので、シュートコースが狭い方の右にしかトラップできず、ゴールの確率が減ります。

サッカー:右利きでのトラップ場面

一方、逆足(この場合は左足)が使えると、上の図とは反対側にもトラップすることができ、チャンスが増えます。

サッカー:両方の足が使える人のトラップ場面

サッカーは前後・左右・上からとあらゆるところからボールが来るスポーツです。上記の様なケースに限らず、逆足が使えることで相手との間に「差」を作ることができます。ほんの半歩分、数十センチの差がチャンスになるかどうかの分岐点にもなりえるのがサッカーです。


「シュート」の場面における、逆足が使えることのメリット

「右足・左足のどちらでもシュートが撃てるとチャンスが増える」のは誰でもイメージしやすいかと思いますが、これはシュートを撃つ側だけではなくゴールを守っている側(DF・GK)にとって守りづらいというメリットもあります。

利き足しか使えない選手が相手の場合、仮にスピードについていけなくともシュートコースを限定すれば得点されるのを防ぐことはできますが、両方の足でシュートが撃てると守備側は守り方に迷いが生じて対応に遅れます。

 

逆足(苦手な方の足)の鍛え方

ユベントスのエースであるパウロ・ディバラ選手(アルゼンチン代表)は左利きですがインタビューで右足を鍛えている最中であることを語っています。

Juventus forward Paulo Dybala says he’s working hard on his right foot - “with one foot it’s easier for opponents to read you”.

“I take a pen every day and I try to write, but with my right foot, I put it between my big toe and the little one.

“I work like a crazy person to have more sensitivity and ability. Not just that, I also train with my eyes; to see further, in different directions, to anticipate my opponents and see trajectories.

引用元:フットボールイタリア

意訳(正確な訳ではないと思います。ご了承ください):

ユベントスのパウロ・ディバラは、右足を一所懸命に使っていると話しています。「片足で(プレーしていると)相手選手がこちらの動きを読むのは簡単だ」

「毎日、ペンを取って書こうとしているんだ。 右足でね。親指とほかの指で(ペンを)挟んで」

「僕はもっと高い感覚と能力を持つために狂った様に鍛えているよ。それだけでなく、目についても鍛えているんだ。より遠くの違った方向を見たり、相手を予測したりボールの軌道を見るためにね

苦手な方の足を鍛えたい方は参考にするとよいですね。

 

基本的には利き足を鍛えつつ苦手な足を積極的に使うのが良いと思います

個人的な意見ですが、練習ではどちらか片方の足だけを使うのではなく、利き足をしっかり上達させつつ、失敗を恐れずに意識して逆足も使って行くのが良いのではないかと思います。

徹底して片足だけ使ったとしても試合(本番)では練習では起きなかった現象が起こることはよくあることです。とっさの対応ができなければ鍛えている意味がないのでどんな場面においても対応できるように、普段から両足を使い、且つまずは得意な足の精度を高めていくのが良いかと思います。

 

指導者は両方の足が使えることのメリットをわかりやすく伝えていく

小さい子の場合、苦手なプレーを鍛えることの必要性がわからない場合があります。失敗するのを嫌がり得意な方の足ばかり使ってしまうことが少なくありません。

それを良しとする指導者も多いでしょうが、その子の将来を考えると両足が使えた方がプレーの幅も広がるので、「今のプレーも良かったけどもし反対の足も使えたら更にチャンスが増えたよね」など、その子のできる部分を認めつつ課題を与えていくのが良いのではないでしょうか。

 

早い(若い)内から逆足は使っておくべき

これも自論ですが、感覚的な部分においては大人になってからいくら逆足を使っても限界を感じます。なので、逆足のトレーニングは早い方が良いです。

例えば私は右利きですが、大人になってから鍛えたので左足だけでもリフティングは約100回はできます。しかしトラップ(コントロール)など、繊細なタッチが要求されるプレーにおいてはぎこちなさがなくなりません。

 

現代サッカーにおける右利き・左利き

一昔前のサッカーでは3トップ(もしくは1-4-2-3-1などの「3」の左右)の左ウイングに左利き、右ウイングに右利きを置いていましたが、現代のサッカーでは反対足が得意な選手を置くことが多いです。

これは、かつてはウイングが「ドリブルで崩してサイドからクロスを入れる」スタイルが多かったのに対し、現在では「ウイングはカットイン(内側に切り込むこと)してシュートを狙い、クロスはサイドバックが行う」戦術が増えたためです。

この様に、戦術においても左右どちらかの足が得意かによって使われるポジションにも変化が起こります。例えば「絶対に攻撃的なポジションで試合に出たい!」など、こだわりを持ってプレーをしたいポジションがあるのであれば、利き足・逆足どちらも蹴られるなど長所を持つことが必要になってくるかもしれません。

 

手が両利きになることのデメリット

足については上記の通りですが、『』の場合は両利きになるとデメリットもある様です。よく聞くのは「左右の感覚が分からなくなる」というものです。

例えば元々左利きだったのを右利きに矯正した場合、人によってはとっさに「右」と言われてもどちらかわからないということが起きる様です。そのため運転免許の取得で苦労するなどの事例が実際にあります。

 

サッカー選手が利き足と逆の足を鍛えることについて:まとめ

現代サッカーはスピードが早いと言われますが、それは走力に限った話ではありません。

ボールのスピード・判断力・次のプレーに移るまでの時間など総合的な意味です。

そうした速いテンポに対応するためにも、若いうちから逆足を鍛えておくことはストロングポイントになるのではないでしょうか。

 

補足:英語で「左利き」という場合

調べたところ、英語で「左利き」を表す場合、一般的には表現をするそうです。

「左利きの人」:left-hander
「左利きの」:left-handed

足の場合は lefty が使われますが、差別的に用いられる場合もあり左利きの人によってはこの言葉を好まない人もいるので注意が必要です(右利きは righty ですが多くの人が右利きなため、あまり使われないことから差別につながるとのことです)。


 

記事の著者紹介
札幌在住、元・育成年代対象のコーチを12年間していました
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