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育成年代のサッカーで何を優先すべきかは指導者次第

   

少年サッカーのイメージ画像

今回は【サッカーの育成・指導において何を優先すべきかは指導者次第】というテーマで話をします。

はじめに断っておくと、コーチや監督を対象とした「選手を上達させるために必要なたった1つの方法」「コーチの99%が知らない指導法」などの怪しい話ではありません。

『チームの勝利』を優先するのか、『選手の成長』を優先するのか。

必ずしも正解が1つではない場面において「何を優先してその指導をしたのか」。自信を持ってそれを答えられるかが指導において大切なのではないでしょうか。

ある試合での出来事とそれに対する指導者の考え

先日、小学生のサッカー指導者である友人との会話でこんな話が出ました。

  • 自分の教えているチームに1人ずば抜けた選手がいる(仮にK君とします)
  • 元々はSH(サイドハーフ)だったが今はFW(フォワード)を任せている
  • リーグ戦で前回当たったチームがK君に2点取られ、他にもチャンスを度々作られて負けたことを踏まえて常に2~3人のマークを付けてきた
  • 流石に数名にマンマークされた上に前線で孤立してしまったのでK君はチャンスを作れず試合は引き分けに終わった

さて、もしあなたが指導者(コーチ・監督)の立場だったとしたらどのような対応を取ったでしょうか?




 友人の指導者としての考え:「チームの勝利」より「選手の成長」

友人の考えは以下の通りでした。

  • K君のポジションを下げたりサイドに代えたりすることはできたし、その方がチームが勝つ確率は恐らく上がっただろう。
  • しかしそれだとK君の成長にはつながらない。能力はあるのだからこういった苦しい経験をさせ、それを打開する術(すべ)を身に付けてもらいたい。

元々そのチームの方針として『勝ち負けよりも子供の成長が第一』という考えも根底にありました。もちろん勝ち負けを疎かにしているわけではありませんが、それよりもK君の今後を考えてのことでしょう。

また、トーナメントではなかったので仮に負けても次に切り替えやすいというのもあったかもしれません。

「選手は試合で勝ってこそ成長する」という考えもある

一方で「勝つために最善を尽くすことがチームとしても選手としても成長につながる」という考え方もあるでしょう。「選手が最も力を発揮できる場所にポジション配置する」「相手のウイークポイントをつける陣形にする」など、いろいろと方法は考えられます。

また『勝ちグセ』をつけるというのも大切かもしれません。

大切なのは意図したことが全員で共有できているか

「勝利か成長か」どちらが正解というものでもないでしょうし、分けて考えるものでもないかもしれません。

ただどんな指導のアプローチをしたとしても育成年代であるならば、指導者がその先に描いている意図を各選手・今回の場合なら応援に来ていたK君の保護者なども含めて、全員がある程度共有しなければならないと私は考えます。

チーム事情はそれぞれ違うので、例えばクラブチームなどであれば「保護者も」というのは必ずしも必要ではないですが、少年団やスクールなど保護者との関わり合いが強いチームの場合はやはり信頼してお子様を預けてもらう立場としての配慮が必要だからです。

今回の話を聞いて、まず私が気になったのは「K君以外の子達にはどんな声掛けをしたのか」でした。残念ながらそこまでは聞けなかったのですが、突出した選手がいるチームこそ他の選手にも目を配ることが重要だと私は考えます。

例えば「ハーフタイムで自分(指導者)の考えを伝えた上で選手達にどうしたら良いか話し合いをさせて考えさせる」というのも1つの案だと思います。それによって選手たちが自発的にポジションチェンジを考えたのであればそれも1つの成長ではないでしょうか。あるいはK君をサポートする方法を考えるかもしれません。

サッカー選手の育成で何を優先すべきかは指導者次第:まとめ

何を優先しても選手の成長に繋がればそれは失敗ではありません。ただ「成長」というワードは危険を含んでいて、ほとんどどんな結果も「成長につながった」と言えなくはないのです。

だからこそコーチ・監督の立場である人には深い所まで考慮した上での指導を心がけてほしいですね。

「指導者は選手の未来に触れている」

アンディ・ロクスブルク(元欧州サッカー連盟技術委員長・AFCテクニカルディレクター)




 



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