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コーチングの基本である3つの指導とは?「フリーズコーチング」について

      2016/12/21

サッカー指導者が知っておくべき3つの方法について

あなたはサッカーの指導・コーチングには3つの方法があるのをご存知でしょうか?

JFAサッカー指導者資格を取る時にも習いますが、

  • フリーズコーチング
  • シンクロコーチング
  • ミーティング

という指導法があります。この内「ミーティング」はサッカーに限らず使われている言葉なのでイメージしやすいかと思いますが、そのメリット・デメリットは知っているでしょうか?

どのコーチング方法にも良い点・悪い点(利点・欠点)があり、これらを知ることで選手の育成により良い効果をもたらします。この3つの指導方法はサッカーに限らず、他のスポーツのコーチや教師が授業を進める上での改善にも役立つ部分があります。

では順を追って解説していきたいと思います。今回は『フリーズコーチング』についてです。

目次

  • フリーズコーチング(freeze coaching)について
  • フリーズコーチングのメリット
  • フリーズコーチングのデメリット
  • フリーズコーチングの使い方・気を付ける点
  • フリーズコーチング:まとめ

フリーズコーチング(freeze coaching)について

フリーズコーチングしているサッカーコーチ

フリーズコーチングとは、サッカーの練習において、選手に伝えるべき現象が起きた時、いったん選手の動きを止めてコーチングする方法です。

特にグローバルメソッド(試合に近い形式の練習)で用いられることが多く、

例えばDF(ディフェンダー)が抜かれて相手にシュートが撃たれたシーンがあったとします。

この時、笛や声で選手全員の動きを止めて、今起きたことを選手や指導者がデモンストレーションし、その対処法、予防策などを指導するのがフリーズコーチングです。

選手に考えさせて、その動きをやらせてからプレーを再開します。

フリーズコーチングのメリット

  • 状況を切り取って再現するためわかりやすい。
  • 選手全員で共通認識を持つことができる。

フリーズコーチングのデメリット

  • 試合・練習の流れを止めてしまうため、選手の集中を切ってしまいがち。
  • ミスに対してフリーズをかけた場合、その選手への心理的負担になる。

フリーズコーチングの使い方・気を付ける点

フリーズをかける回数

本格的に指導者の勉強をすると、今まで気づかなかった多くのことに気づけるようになります。これは指導力が付いてきた表れでもあるので良いことですが、指導歴が浅いと、つい気になった部分全てを教え子達に伝えようとしてフリーズを何回もかけてしまいます。

これは選手にとってもストレスになりますし、1度の練習であれこれ言われ過ぎると結局何が大事だったかがぼやけてしまいます。

練習試合でフリーズをかけるなら1~2回に留めた方が良いです。

フリーズをかけるタイミング

多くの場合は、事象が起こってからフリーズをかけると思います。

早くフリーズをかけ、この後の展開を予測させるということもできなくはないですが、フリーズを早くかけすぎて、例えば対象にしようとしていたディフェンス側、そしてコーチが予想していたことと、オフェンス側が考えていたことが全く異なっていたら「言ったことと全然違う!」と説得力を欠いてしまうかもしれません。

また、あまりに前に起こったことを後から言われても選手たちは覚えていないかもしれません。

ここぞというタイミングでフリーズをかけることが大切です。

何に注目してフリーズをかけるか

日本の多くの指導者は「ミス」と思われる場面でフリーズをかけます。

これも重要なことではありますが、「フリーズコーチングのデメリット」でも述べた様に、ミスをした選手ばかりピックアップしてしまうと、その選手は他の選手全員に自分の失敗を晒された感覚になってしまいます。

一方、イングランドなどのヨーロッパでは「良いプレー」に対してフリーズをかけることがあります。これによりその選手はもちろん、他の選手も周りやコーチに認められたくなり、結果パフォーマンスが向上するというわけです。

もちろん日本でも指導者全員がミスに対してフリーズをかけるわけではなく、この様に良いプレーをした時にフリーズコーチングを行う方も大勢います。

私見ですが、意外と勝ちにこだわるクラブより、教育に重点をおいたスクールの様なチームでこうした場面が見られます。

フリーズコーチングの内容に対して選手の理解度はどの程度あるか

せっかくフリーズコーチングをしても、その意図や伝えたい内容を選手が理解していなければ効果はあまり期待できません。

例えばスペインでは選手に戦術の指導を行う場合、戦術記憶(memoria tactica)と戦術適応(adaptación tactica)に段階を分けるそうです。

  • 戦術記憶:その戦術を頭では理解している段階
  • 戦術適応:その戦術を考えなくても自然とできている段階

この戦術記憶が無い段階でフリーズをかけても選手たちは困惑してしまいますし、逆にしっかり適応できているレベルの選手たちに何度も、あるいは長時間フリーズしても、「わかってるよそんなこと」と反発を招いてしまうかもしれません。


フリーズコーチング(freeze coaching):まとめ

いかがでしたでしょうか。

近年では、選手全員ではなく、対象となる特定の選手だけを呼んでフリーズする方法を行っている指導者もいます。

もしあなたがコーチや監督、または何らかの指導的立場にいる方であれば、1回の練習の中で

  • 何がポイントなのか
  • どのタイミングで伝えるか
  • どう伝えるか
  • どれくらい伝えるか
  • どんな言い方で伝えるか

にこだわり、チームに合ったフリーズコーチングをしてみてください。

余談ですがA級指導者ライセンスでは短時間で6W1Hを上手く盛り込めないといけないそうですよ。

 

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記事の著者紹介
札幌在住、元・育成年代対象のコーチを12年間していました
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