ハリルホジッチ前日本代表監督の記者会見 全文文字起こし・4

こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。

今回は2018年4月26日に行われた、サッカー日本代表 前監督 ハリルホジッチ氏による記者会見を全文文字起こししたのでご紹介します。

会見および質問タイムが合計で1時間半以上あり、全文が長いので数記事に分割しています。

こちらは 4記事目 になりますので、最初からお読みになりたい方は下記よりご覧ください。

ハリルホジッチ前監督の記者会見時を画像にしたもの

by サカボン(自作画像)



ここからは会見に集まった記者などによる質問とそれに対する回答になります。

ハリルホジッチによる記者からの質問と回答

まだまだまだまだお話ししたいことがいっぱいあるので是非皆さんの方から質問をいっぱいしてそれにお答えする形で話したいと思います。

 

ハリルホジッチ氏への質問「具体的な解任理由をどう考えていますか?」

「23人の本番メンバー選考に関して監督解任の問題が起きたという認識を持たれてると思うんですが、具体的に協会がどういう思惑を持って、ハリルさんの考えと合わなくて解任されたとお考えですか?」

朝日新聞の記者より

ハリルホジッチ氏の回答

会長から言われたのは、まず選手およびコーチ達とのコミュニケーションと信頼が薄まったとのことでした。なぜか最後の遠征で弱まったようです。

3年間は何の問題もなかったと認識しています。

 

私が疑問に思っているのは誰とのコミュニケーションだったのでしょうか?

選手からたくさんの励ましのメッセージを頂きました。

全部読みたいところですが牧野…

 

以下、ハリルホジッチ氏が読み上げた牧野智章選手からのメッセージです
(ここで出てくる ヴァイッドとはハリルホジッチ氏のことです)

「JFAの決定について非常に落胆しています。びっくりもしましたし」

「ヴァイッド監督と何のコミュニケーションの問題もなかったと思っています」

「私たちのコミュニケーションをさらに良くする必要はあるかもしれませんが、チーム内の1選手として正直に申し上げます。もう一度言います。私の認識ではそういった問題は存在しなかったと思っています」

「個人的には監督のおかげでずいぶん進歩できたと思います」

「すごい厳しい監督でした。非常に厳しい指摘を受けて、そのおかげで今の私があると感謝しています」

「厳しい時間、苦しい時間もありましたし非常に嬉しい時間もありました」

「ハリルホジッチ監督のワールドカップが是非見たかった」

というようなメッセージでした。

 

時間がないので全部は紹介できませんが、ベテランから若手まで多くの(選手から)メッセージがありました。

トレーナー、メディカルスタッフからのメッセージもあります。

「ヴァイッド監督は本当に厳しかったですね。それを苦ともせず、3年間共に戦ってきました。そのおかげで私は成長することができたと思います。私たちの父のような存在でした。愛情を込めて叱ってくれたのだと思います。この3年間本当に感謝したいと思います」

「私たちを一人の男として成長させてくれたのはヴァイッド監督のおかげです。心よりの友情を」

テクニカルコーチからも励ましの言葉をもらっています。

「何が起こったんだ。私にも理解できません。信じられません。本当に残念に思います」

彼はテクニカルコーチで私と3年間過ごしてきた人です。

 

もう一つお見せ(お伝え)したいものがあります。

Bチームで一回だけ利用した選手です。(サンフレッチェ)広島の丹羽大輝選手です。

広島から飛行機に乗ってわざわざ私を訪ねてきてくれました。

「ありがとう」とわざわざ言いに来てくれました。Bチームで一回だけの起用だったのです。

 

私の言っていることと現実、一体何がどうなっているのでしょうか? わかりません。

質問にきちんと答えられてるか分かりませんけどもう一言 言いたい。

非常に家族的なスピリット、家族的なチーム。スタッフ全員が大きな家族という形として仕事をして参りました。

外国人は外国人、日本人は日本人というわけではなく混ぜて全員でディナーを食べようっていう機会を何度も設けました。

奢るのは私ですけどね。タダ飯だと思うとみんなすごく食べるんです。

 

ワールドカップの出場権を手に入れました。本当は言わない方がいいんですけれども、みんな一人一人にちょっとしたプレゼントなんですけれども、自分からの気持ちを込めて一人一人にプレゼントをしました。

ヴァイッドは見た目ほど憎たらしい奴じゃないと、どこかでは思ってもらえたのではないでしょうか。

ピッチでは非常に厳しいですがいつも厳しいわけではありません。


ハリルホジッチさんからサポーターにメッセージをお願いします

「サポーターとして質問させてください。サポーターにとっても悪夢です。あなたとワールドカップに行きたかったです。日本サッカー協会がこんな非道状況に陥った今、私達サポーターはどの様に振る舞えば良いのか? アドバイスがほしいです。今まで3年間共に戦ってきた何十万、何百万のサポーターにメッセージをお願いします」

フリーランスの方からより

ハリルホジッチ氏の回答

ありがとうございます。私のように傷ついている方が多くいると聞いて、このように励ましの言葉を頂いたことはありませんでした。

日本だけでなく今までこのようなことはありません。深く傷つきました。何故なんだろうという思いでもう1度日本に来ました。

是非一緒に東京の町を練り歩いてください。「ハリル監督だ!」と多くの方々に声援を頂けるんです。とても嬉しいです。

「何が起こったんでしょう?」と聞かれるんです。

私の方からも会長に質問したいと思っているんです。

 

私の得意分野である「最後の詰め」という最後の仕事をさせてもらえなかったんです。W杯ブラジル大会でもかなり良い監督だったと自負しています。

ワールドカップ出場権を得た日本でも良い仕事をしたと思っているんです。

4週間、日本代表チームと仕事をしてきたにも関わらずこの続きができない。ここからだという時に仕事ができなくなってしまうわけです。

やはり非常に傷ついています。サポーターの方々と同じ様に傷ついています。

答えはないです。

でも本当にサポートしてくださってありがとうございます。

心より感謝しています。

 

このように私をサポートしてくれる人がたくさんいるというのは今までわからなかったかもしれません。

まだ全部を語りきってはいないのかもしれませんが、一番素晴らしい試合はサポーターとの試合かもしれません。私はサポーターの心を得られる勝利だったとしたら非常に嬉しいです。

ハリルホジッチさんは今後も日本代表を応援しますか?

「今回、真実を探しに来たと仰っていましたけど、結局、監督が解任された原因は具体的に何だったのでしょうか? そして監督自身、悔しい思いをされましたが日本代表を応援しますか?」

めざましテレビの記者より

ハリルホジッチ氏の回答

残念ながら真実は見つかっておりません。何人かの選手が不満を漏らしているというのは聞いております。

会長とやり取りをされているようですが、テクニカルスタッフの何人かともコンタクトを取っているようです。

 

西野現監督がその中でどういった役割を果たしているのかは私には分かりませんが、私がまだ監督だった時に、「注意したほうが良い、何人かの選手が何か不満を漏らしている」というのは言いかけていたので、本当に何か問題があったのだとしたら会長が事前に「ハリル、こういう問題が起こっている」と教えてくれればよかったのに。

西野さんも警笛や情報をくれればよかったのではないでしょうか。

 

会長はあるスタッフとは話したけれど、なぜ私のスタッフのジャッキー・ボヌベーですとか、モアンヌ、GKコーチとは話をしなかったのでしょうか?

不満を漏らしてる選手は2名でしょうか。私の方には「感謝している」「残念だ」と15人くらいの選手がメッセージを直接送ってきてくれています。

 

本当に会長から前もって「ヴァイッド、問題があるみたいだよ」と教えて欲しかったです。

(会長は)解雇権を持っているので、解雇するというのは問題ではないんですね。

問題があるのだったら会長が監督に原因を聞いてきてほしかったです。

会長の決断というのはもちろん正しいですし、私がショックを受けているのは、誰も何も教えてくれなかったことなんです。

 

突然、会長自らパリまでいらしてくださったわけですけど突然の解雇。

わからないんです。「コミュニケーションと信頼関係が薄れている」という内容が。

最初からずっと申し上げてきた、日々のミーティングですとか、毎週月曜日の全体会議ですとか、コミュニケーションはずっと取ってきたつもりなんですね。

こうしたたくさんの仕事を私だけでなくたくさんのスタッフが構築してきました。なのでそれに対してどういうことなのかという答えが知りたいと思います。

 

2番目のご質問ですけれども、 私は日本の永遠のサポーターです。

色々なことを混ぜることができない真っ直ぐな性格なので、私は常に今まで関わってきたチームと親密な関係を築きたいし、私の忠誠心は変わりません。

日本チーム及び選手、たくさんのスタッフたちに心が通っていると信じていますし、みんなどのような事態でこのようなことになったのかわからないのです。

「これからも頑張ってください。日本代表」

これは心からの言葉です。リップサービスではありませんよ。

私のことについて好きなだけいろんなことを言ってください。ただ私の心は真っ直ぐなものですし、ゆるぎないものだと思います。

 

本当に今回の事態を何と申し上げたら良いのでしょうか。心残りです。どういうことなんでしょうか。

 

もう一つお願いがあります。

個人的なメッセージです。お許しください。チームに関わった全ての人たち、そしてサポーターの方々にも先ほど感謝を申し上げましたが、熊本県(の人々)にも個人的に感謝したいと思っているんですね。

特別なメッセージを直々に熊本県の方々からも頂きました。

ワールドカップ前に熊本に訪れると約束したので行きたいと思っています。

こういう状況なので変わってしまいましたが、熊本県と約束したのは試合ごとに熊本のバッチ(くまモン?)を付けるということでした。次回、私は観光客として熊本に足を運ぶことでしょう。

 

友達から聞かれます「君は日本に行くのかい?」

もちろん絶対、自信を持って次も日本に来れる。

今までやってきたこと、仕事にしろ、一個人にしろ、自分で自分のことを言うのもアレですが誇りに思っています。

私も私の家族も日本が大好きです。

素晴らしいところを見物させても頂きましたし、北にはちょっと足を運びでないのが残念ですがまだ生きていますから。ですのでまたお目にかかりましょう。



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サカボン

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