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今回は2018年4月26日に行われた、サッカー日本代表 前監督 ハリルホジッチ氏による記者会見を全文文字起こししたのでご紹介します。
会見および質問タイムが合計で1時間半以上あり、全文が長いので数記事に分割しています。
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by サカボン(自作画像)
ハリルホジッチの記者会見:日本代表監督の3年間で問題はなかったと主張
3年前から私は誰とも何の問題もありませんでした。特に選手との問題はありませんでした。
この3年間は常にコンスタントに選手と連絡を取り合っていました。それは海外組も国内組であろうと(一緒です)。
何度海外組の選手と話したことでしょう。そして国内組もそうです。
選手と連絡をとってコミュニケーションをとり続けてきたのです。
それぞれが誰とどんな話をするのかということについても、
じゃあ「誰との話をしなければいけないか」
「どんなメッセージを伝えなければいけないか」
ということを、きちっとかっちりとやってきたわけです。
私は代表チームと一緒に合宿行ってる時も、公式試合をやってる時も、必ず選手にオフィスに来てもらって色々と話し合いができる場を作っておきました。
私だけじゃなくアシスタント達も選手と色々話し合うことによって調整、準備をすることができました。
ゴールキーパーコーチはゴールキーパーの選手たちと、アシスタントコーチは誰々の選手と連絡を取ることが決まっていて、私はまたちょっと違った形での連絡を選手と取り合っていました。
この3年間、これは皆さんが証人になって頂けると思いますけど、人前で誰か一人の選手を批判したことは一度としてございません。
いつも私が言っていたこと、「悪いのは私。悪いのは私」「批判するんだったらハリルを批判してくれ」と言っていました。
ハリルホジッチの記者会見:選手とのコミュニケーションについて
でも実際ピッチにおきまして、そうした選手たちと一対一で話す時にはまたちょっと違っていたんです。
私が何か言いたいなと思う時にはですね、ちゃんと面を向かって言うようにしているんです。
選手によっては「えー? こんなストレートな物言い!?」と慣れていなかったのかもしれません。
でも私にしてみればこの選手たちこのチームに対する思い入れが強かったんです。
ハリルホジッチの記者会見:3年間~ワールドカップ予選通過を振り返って
皆さんもご存知の通り、23人呼んでチームを編成しても全員が試合に出れるわけではないので、出られる選手と出られない選手がいます。それは日本だけではありません。どこでも同じです。
それで嬉しかったり嬉しくなかったりもするわけですが、オーストラリアに歴史的な勝利をしてワールドカップの予選通過をしたあの試合の後ですら、2人の選手が試合に出られなかったことでがっかりしていました。
しかしその前に何年も試合に出ていたわけで、がっかりしていたこと自体に私は悲しく思いました。
私たちはものすごく練習しました。
私個人も2ヶ月休みを取らずにずっと仕事をしてきました。
もちろん休みを取ろうと思えば取れる立場にはありましたが、私が来たのは日本を育てるためだったので、
私が日本に来て人々が依頼したのはやはり「ワールドカップの予選を通過するため」であって、「それが終わったら何か色々やりましょう」というお話をしていたんです。
さあ予選は通過した。それも首位で予選を通過したわけです。
我々がいたグループはそれは大変なグループでした。
でも皆さんの中には「いや当たり前じゃないか。だって日本はいつも予選通過してきたわけだから」という方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな楽なことではありませんでした。
守備にも攻撃にもベストでした(ベストを尽くしました?)。
歴史に残るような試合もしたんです 。
こんなの初めてだったんですよ。初戦を落として予選を通過できるチームは初めてだったんです。
オーストラリアに最初に勝ったんですから。
全員がパニクってましたよ。
特に「ハリル! 若い選手を起用するじゃないか!」という時のみなさんのパニクりぶり。
それにも関わらず素晴らしい勝利を勝ち取ったのです。
色々と疑問に思っていた人々(がいる選手達)、つまり「彼らで大丈夫か ?」 と思われていた選手達が抜きん出た力を発揮してくれたんです。
「こんな若い選手呼んでいいのか?」と納得していない方々もいました。
UAEの代表チームに日本代表がアウェイで初めて勝ちました。
そしてもうひとつの歴史的勝利というのがブルガリア戦で、7-2で勝ちました。
(※ 2016年6月3日キリンカップ)
ヨーロッパのチームにそこまで点差をつけて勝つということは今までなかったんです。
ですからいろんな意味で成功してきたのがこの3年間でした。
それでもみんなは満足できない。でも私には満足以上のものがありました。
本当に「難しい」時期だっただけに、これだけのことができたということで満足しています。
そうですね、やはりチームそしてチームを率いる人々にしましても数年間パフォーマンスについてはなかなか厳しいものがありました。
だからこそ私自身は「今までやってきたあの選手の代われる選手はいないかな」 という風に探していったわけです。
競争という原理を取り入れました。
ベテランのお尻を叩いてもうちょっと頑張ってくれるようにもしました。
でもそういった意味でみんな色々と満足しないことがありました。
でもこの3年間でしっかり成功を手にして誰もが満足しました。
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