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育成年代における指導で「勝利至上主義」は悪か?

      2016/10/08

指導者は常に悩みと隣り合わせ

苦悩する人のイメージ

 

先日、あるサッカーチームで中学生の指導をしている友人に相談を受けました。

『勝利至上主義は悪い事なんですかね?』

そのチームは複数の指導者が日によって交代で担当しているのですが、彼と他の指導者で度々指導方針の違い・意見の違いによる衝突もあるらしいのです。

 

話を聞く限り彼の考えは、勝つためならどんなことでも~という訳ではないですが、

勝つ事の重要さをもっと子供達(選手)に伝えたい。

しかし周りは「育成年代であるから勝利は二の次」という考えだそうです。

元々が強豪クラブのユースではなく、スポーツ教育を売りにしているチームのユースなため、余計そういった意見の対立も起きやすいのでしょう。

 

育成年代は、勝ちにこだわるのは最重要ではないが重要

これは私のスタンスであり、スペイン人の指導者ランデル・エルナンデス・シマル氏のインタビューに影響されたものです。

ランデル・エルナンデス・シマル

アスレチック・ビルバオの育成部門担当や、ビルバオサッカー協会の顧問を勤めている、スペイン公認上級ライセンス保持の指導者。

※上級は日本の「S級=Jリーグ及び日本代表の監督が務められる」に相当する

スポーツである以上、勝つことに向かっていかなければ、ただのお遊びとなり向上心も育ちません。

ですがチームが勝つために特定の選手をひいきしたり、汚いプレーばかりさせたり、極端な例ですが1点取ったら全て外にクリアして時間稼ぎするチームではどうでしょう?

選手は育たないですよね。

選手の「今」はもちろん大事ですが、同時に「将来」を見据えた指導でなければなりません。

悩む少年

選手の今と将来を指導者は見据えているか

ランデル氏の指導法

彼のチームでは試合ごとに「チームのテーマ」「個人のテーマ(1試合につき3つ)」を設定するそうです。

これにより、試合の結果に左右されず選手が自らを評価でき、チームは勝っても自分の課題がクリアできなければ次への向上心へと繋がるわけですね。

個人が自分の役割を理解し育てば結果として勝利に繋がるチームができるチーム作りなのです。

これは指導者の立場にある方は非常に学びがあるのではないでしょうか。

 

今を支えている日本代表メンバーは「勝ち」にこだわってきた

一方、選手側から見ると例えば長友選手・本田選手・長谷部選手と言った、現在の日本代表を長年支えている選手達は、子供達と触れ合うチャリティーイベント時のインタビューなどで「勝とうとする姿勢」の大切さを度々説いています。

自らも少年時代から負けず嫌いでサッカーに関しては熱くなっていた話を皆さんしていますね。

 

選手自らが勝ちたいと思う様なチーム作りを指導者は心がけるべきではないか

冒頭の彼に伝えたのは、「同僚の指導者たちはもちろん、選手に対しても自分がどういう考えで指導してどうなって欲しいかをもっと伝えてみては?」という事です。

やはり指導者の独り善がりでは良いチームを作るのは難しいでしょう。

繰り返しになりますが、「勝つ事」は重要です。

ただし、「どう勝つのか、勝ったのか」

勝利が選手の育成に活かされているのかが大切だと私は思います。

 

 

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記事の著者紹介
札幌在住、元・育成年代対象のコーチを12年間していました
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