こんにちは。いつもお読み頂きありがとうございます。
今回は試合の後で行われる ユニフォーム交換 について、どうして行うのか、いつから始まったのか、ユニフォームにまつわるエピソードをご紹介します。
ユニフォーム交換をする意味、理由とは
サッカーの試合後にユニフォーム交換をする理由は「選手同士がお互いの健闘を称え合うため」です。
必ずしも義務ではありませんが、スポーツマンシップやリスペクトの一環として行われます。
もっとも、最近では「有名選手のユニフォームを狙う」という若干ミーハーな理由で交換を希望する選手もいますね。
リスペクトに関する記事:
ユニフォーム交換はいつから行われるようになったのか?
最初にユニフォーム交換が行われたのは「1931年のフランス対イングランドの試合」とされています。
この試合でフランスが 5-2 のスコアで初めてイングランドに勝利しました。これをとても喜んだフランスの選手達が記念としてイングランドの選手たちにユニフォームの上をくれないかと願い出たのが由来とされます。
ユニフォーム交換によるリスペクト活動をUEFAが行った
2012年にはUEFA(欧州サッカー連盟)が「リスペクト・プロジェクト」の一環としてUEFA EURO 2012において、
- カリム・ベンゼマ
- クラレンス・セードルフ
- ピーター・シュマイケル
- ステフィー・ジョーンズ
- ピエルルイジ・コッリーナ
- オットマー・ヒッツフェルド
の6名(敬称略)をリスペクト大使に任命してユニフォーム交換のキャンペーンを行いました。
UEFA.com の Snap your Jersey というページ(外部サイト:クリックで別タブが開きます)の「 jersey-exchanging initiative 」という所をクリックすると限定動画が見られます。
リスペクト・プロジェクトとは、UEFAが社会貢献の一環として人種差別撤廃、障害者のサッカーファン獲得、運動やスポーツ活動による健康促進、異文化交流などを推進する活動です。
ユニフォーム交換する選手の本音:実は臭いからしたくない?
元日本代表選手の前園真聖さんがバライティ番組でユニフォーム交換にまつわるこんなエピソードを話していました。
- 「90分間走っているので汗で汚いし臭いからユニフォーム交換はしたくない」
- 「ロベカル(ロベルト・カルロス)と交換したけどロッカーに置いて帰った」
やはり運動後のユニフォームは汗を吸うので気になるようですね。
また、日本人と体臭が違う外国人選手の中には試合前から臭いが気になってしまう人もいるようです。
一方で、元イングランド代表のベッカム選手のユニフォームは香水の様な良い香りがすると話題になったこともあります。
ユニフォーム交換を拒否すると批判が殺到して大変になることも
義務ではないユニフォーム交換ですが、有名選手は拒否すると「調子に乗っている」「経緯を欠いている」と批判されてしまいます。
近年でも
- クリスチアーノ・ロナウド(ユーロ2016のアイスランド戦)
- ネイマール(ヨーロッパ・チャンピオンズリーグ2017のセルティック戦)
などが批判の的にさらされました。ただし両者とも、後に誤解であったとも報道されています。
メッシに23枚のユニフォーム交換を依頼!?
2018ロシア・ワールドカップで、アルゼンチン代表との対戦が決まったアイスランド代表のDFディエゴ・ヨハネソンは嘘か本当かメッシにチームメイト全員分のユニフォームをお願いするそうです。
アイスランドの選手全員がメッシのユニフォームを欲しがるだろう。自分もその内の一人だ。
メッシは最初にユニフォーム交換を申し出る選手にプレゼントするかもしれないし、我々はそれで喧嘩するつもりはない。
だから、僕はチーム全員分のユニフォーム23枚を用意してもらえるように彼に提案することにするよ。
我々は世界最高の選手である彼と対戦できることを幸せに思っている
半分はリスペクトとして言ったのでしょうが意外と本気かもしれませんね。
交換用のユニフォームは予め用意しているのか
プロ用のユニフォーム(オーセンティック)はレプリカと違い、選手が試合で最大限のパフォーマンスを出せる様、より通気性や軽さを追求した作りになっています。
そのため、汗で重くなるのを嫌いハームタイム中に着替える選手もいます。
また、機能性を高める代わりに耐久性は落ちるため、激しいプレーでユニフォームが破けてしまうこともあります。
2018年ロシア・ワールドカップ・アジア2次予選の日本対シンガポール戦の前半途中、相手選手が掴んだことで清武選手のユニフォームが避けてしまう事件が起きました。
この様な自体に備えて予め複数枚のユニフォームを準備しているためユニフォーム交換も可能というわけですね。
ただし代表ではなくクラブチームによっては「あまり交換しなでくれ」と言われることもあるそうです。
交換どころかユニフォームを忘れる事件もある
2017年4月1日、イングランド3部でキットマン(用務員・スタッフ)がユニフォームを忘れてしまい、プラクティスシャツを借りて試合をしたことがあります。この用務員さんは解雇されてしまいました。
また、同じく2017年の23日には、化粧品会社の「Avon」とスポンサー契約を結んだリヴァプールの女子チームが、そのロゴの入ったユニフォームをお披露目するはずだった試合で忘れてきてしまうというまさかの展開もありました。
仕方なく相手チームのアウェイ用ユニフォームを借りて試合を行いました(しかもリヴァプールが勝利)
日本でも、1995年4月1日に横浜マリノスと対戦したサンフレッチェ広島がアウェイ用の白いユニフォームしか持ってきておらず、横浜と色がかぶったためにサポーターから借りて試合を行うという珍事がありました。
嘘みたいな出来事が2回も4月1日(エイプリルフール)に起きるというのも面白いですね。
ユニフォーム交換する意味、理由、由来、エピソード:まとめ
今回はユニフォーム交換にフォーカスして色々とご紹介しました。
試合中は激しく争っていても試合後にはお互いを称えるという精神は素晴らしいですね。
日本サッカー協会にも「リスペクトFC JAPAN」というものがあり、リスペクトやフェアプレーの推進などを行っています。
是非、サッカーの技術だけでなくこういった考えが浸透すると良いですね。
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