こんにちは。いつもお読み頂きありがとうございます。
今回は【感謝は大切だがリスペクトし過ぎないことも大切】というテーマとその理由についてご紹介します。
サッカーにおけるリスペクトについて
サッカーではよく「リスペクト」という言葉が取り上げられます。
リスペクトとは「尊敬」「配慮」を意味し、「感謝」の意味で使われることもあります。
日本サッカー協会ではリスペクトF.C.ジャパンを設立してこの考え方を広めようとしています。
リスペクト(respect)そのものについては別の記事で説明しましたのでご覧ください。
参考記事:サッカーにおけるリスペクトの精神とは
今回は「選手の立場から見た」リスペクトについてご紹介します。
サッカーは相手がいるからこそ成り立つ だからリスペクトが大切
当然ですが、相手がいなければ試合はできないですし、対戦することで自分(達)の実力が測れたり、プレーする喜びや競い合う楽しさを感じることができます。ですから相手をリスペクトする精神は大切です。
日本の教育的にも「謙虚さ」を美徳とし「相手を敬う」ことを良しとします。
これ自体は素晴らしい考えです。
必要以上に相手をリスペクトすることは「恐れ」につながる
しかし、必ずしもリスペクト精神がプラスに働くとは限らないこともあります。
何故ならサッカーにおいては必要以上のリスペクトが相手を恐れてしまうことにつながるからです。
「外国人だからフィジカルが強そう」
「ブラジル人だからテクニックに優れていて上手いに違いない」
などのイメージが少なからずあったりしないでしょうか。
日本代表監督のハリルホジッチさんやオシムさんも「日本の選手は相手をリスペクトしすぎる」と言っていました。
また、なでしこジャパンの選手も「昔のなでしこは海外クラブで活躍する選手がほとんどいなかったこともあって、必要以上に相手にリスペクトしすぎて緊張してしまっていた」とインタビューで語っていました。
試合になれば相手が強かろうと上手かろうと、自分たちが持っているものを出し切って戦うだけなのですが、「相手を敬う国民性」と「強豪国と接する機会の少なさ」が原因で必要以上に相手をリスペクトしすぎてしまい、自分たちの実力が出せなくなってしまうのです。
これは代表選手に限らず、育成年代の選手に関しても同様だと言えます。
「トレセンの選手がいる」「背の高い選手が何人もいる」
こうした相手の情報が、リスペクトを越えて『恐れ』や『敗北した時の言い訳』に度々つながります。
相手を恐れないためには「自分自身をリスペクトする」こと
では相手を必要以上に恐れないためには何が必要でしょうか?
プロであれば海外クラブに移籍し、経験を積むことも手段としては不可能ではありません。
ですが、少年少女であればそれも中々難しいですよね。ではどうすればよいでしょうか。
それは「練習を意識的に頑張る」ことです。
当たり前かと思うかもしれませんが、あなたの仲間もライバルも、みんな練習をがんばっています。ここで手を抜けば、当然相手に勝てるわけありません。
しかしやるべきことをしっかりやっていたのであれば、もし試合の時に「相手が強そうだ」「緊張するな」と思った時でも
「自分だって今まで努力してきたんだ」
ということを思い出せば相手を恐れることもなくなります。
つまり自分自身へのリスペクトです。
感謝は大切だがリスペクトし過ぎないことも大切:まとめ
リスペクトの大切さと、それゆえに陥りやすいこと、そしてその対処方法の例をご紹介しました。
補足として、私が元教え子達に伝え、また自分が試合の時にも自分に言い聞かせてい他言葉をご紹介します。
「相手がどうであれ自分の実力がいきなり強くも弱くもならない」
これは「あひるの空」というバスケット漫画の「俺達はどうやったって俺達以上にはならん」という言葉を元にしています。
本当にその通りだと思います。
自分と戦ってくれる相手に敬意を表しつつも、自分は自分です。
リスペクト精神を上手く使いこなすことが全力を出すコツになります。
この記事を読んでくれた選手の方が実力を出し切って良い試合ができる様に願っています。
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