こんにちは。今回はサッカーにおけるリスペクトの精神についてご紹介します。
スポーツ業界や音楽業界の影響で身近な言葉となった『リスペクト(respect)』。
日本サッカー協会(JFA)では「リスペクトプロジェクト」を立ち上げこの精神の浸透を図っています。
改めてこの意味を知り、心掛ける事で選手としての成長に繋げて欲しいと思います。
リスペクト(respect)とは
リスペクト:「敬意を払う」「配慮」という意味です。
英語ではrespectと書きます。
近年、日本でも意味が通る言葉として大分浸透している言葉ですね。
元々、黒人が生み出したヒップホップによってニューヨークから日本に入ってきたとされています。
奴隷として連れてこられた中で独自の音楽を発展させてきた先人への敬意を表してこの言葉が広く使われた様です。
一方でサッカーにおけるリスペクトは、日本サッカー協会が次のように定義しました。
そして、2008年に『リスペクトプロジェクト』を発足、各種大会時のPR、審判員の育成、ユニフォームにリスペクトワッペン、更には2011年より『リスペクトFC JAPAN』も発足しています(詳細はJFA公式HPをご参照ください)。
審判や日本代表のユニフォームの袖にもこのシールと同じデザインのワッペンが付いていることをご存知でしょうか?
誰・何に対するリスペクト?
ではサッカーでのリスペクトは誰、あるいは何に対するものでしょうか?
大きく分けると次の対象があると私は考えます。
- 相手の選手やチーム
- サポーター
- ゲーム(試合)
- レフェリー(審判)
- コーチ・監督・指導者
これらに対し、一方通行ではなく、お互いがリスペクトし合う関係を築いていくことが大切です。
順番にもう少し詳しく見ていきましょう。
リスペクトの対象:相手の選手やチーム
サッカーに敵はいません。対戦相手は敵ではありません。練習の成果を発揮し確かめ、サッカーを楽しむ仲間です。
ちなみに英語だと「敵:enemy」、「相手:opponent」です。
相手選手に対するリスペクトの精神を持ってプレーすることが大事です。
ディスる(≒卑下する:ヒップホップ用語です)わけではないのですが、相手チームを敵として捉えたり、実際に敵と呼んだりするチームやコーチも残念ながらまだまだ多いですね。
お互いを認め、尊重しあえる関係を築いてほしいものです。
リスペクトの対象:サポーター
育成年代であれば保護者や家族・親せきの方が主なサポーターですね。
選手が子供の場合は食事や送迎、道具やクラブに通わせてくれる経済面など、プロ選手は毎回の応援やクラブ会員費・グッズやチケットの購入など、サポーターは選手の生活を支えてくれています。
そうしたサポーターに対して選手がリスペクトするのはもちろんですが、一方でサポーターも周りへのリスペクトを欠いてはいけません。
自分のお子さんが試合に出られないからとコーチに文句は言っていませんか?
レフェリーの判定に文句を言っていませんか?
選手がそういった姿を見たらどう思うでしょうか?
リスペクトの対象:ゲーム(試合)
「勝てば何でもいい」とルールやマナーを疎か(=おろそか)にしたり相手選手に怪我をさせてしまったり、ゲームを壊すようなリスペクトを欠いた振る舞いはチームも選手も成長しません。
リスペクトの対象:レフェリー(審判)
サポーターの項目でも触れましたが、判定にすぐ不満を言ってはいませんか?
審判も人間です。納得のいかない判定をすることもあるでしょう。しかし、それも含めて次に活かせるようお互いがレベルアップしていくのがサッカーです。
一方でレフェリーも選手に対しリスペクトしなければなりません。
例えばジャッジする試合の選手が幼い場合、適当に流したり子供扱いしていませんか?
レフェリーも試合を作る立派な一部であり、選手の今後の判断基準に影響する存在です。
リスペクトの対象:コーチ・監督・指導者
コーチ、あるいは監督や指導者が10人いれば10通りの考えを持っています。
時には選手やチームに合わないこともあるでしょう。
特に少年チームだと「なぜウチの子がそのポジションなんだ」「どうしてこういう戦い方をするんだ」という疑問もあるかと思います。
指導する立場だった経験から言うと、意図があってあえてそうしていることも多々あり、それが保護者の方に伝わらないこともよくありました。
チーム事情はそれぞれ異なりますが、まずは指導者にリスペクトしつつ、疑問や不安を話し合って解消できるようなチームにしていきたいものですね。
また指導者側の立場に対しては、選手を自分の駒と扱うようなことはありませんか?
コーチ(coach)とは文字通り「導く」ことを意味します。選手を1人の人間としてその未来を預かっている意識を持って接しましょう。
なぜリスペクトが必要か?
サッカーに限らずですが、相手と対戦するスポーツは選手だけでなくその周囲の人の様々な気持ちが込められています。
時にはそれが行き過ぎてしまい、フーリガンなどと呼ばれファンが暴徒化してしまうこともあります。
実際に今でもサポーター同士の衝突・暴力での怪我や事故がなくなりません。
先ほど述べたように、サッカーに関わる様々な立場の人がお互いにリスペクトの精神を持てば、こうした痛ましい事件も起こらなくなります。
リスペクトが必要な理由は「サッカーを純粋に楽しむため」だと私は考えます。
サッカーにおけるリスペクトの精神とは:まとめ
以下、JFAより引用です。
リスペクトとは…「フェアプレーの原点」
ピッチ上の人、それを支え、とりまく
すべての人・ものを 互いに
「大切に思うこと」と とらえています。
リスペクト
大好きなサッカーをもっと楽しむために
互いを「大切に思うこと」
「フェアで強い」日本サッカーを目指して
日本サッカー協会、J リーグは、
リスペクト・プロジェクトを推進しています。
サッカー選手としてはもちろん、将来社会に出た時にもこの「相手を敬う」精神はコミュニケーションの一環として大事になってきますね。
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