棒サッカーとは:要支援・要介護者でもプレーできる!

こんにちは。今回は棒サッカーについてご紹介します。

棒サッカーをしている高齢者のイラスト

私もつい最近まで知らなかったのですが、実は2013年から本格的に活動している要支援・要介護者のためのスポーツです。ここでは棒サッカーの概要やルール、また実際のプレーの様子がわかる公式動画をご紹介します。

  • 「棒サッカーの目的や効果は?」
  • 「レクレーションに向いている?」

といった疑問にお答えします。

棒サッカーとは

棒サッカーとは要支援・要介護状態になっても、ハンディキャップを有しても続けられる生涯ユニバーサルスポーツです。

日本棒サッカー協会(JBA)が大会などを開催し普及と振興を行っています。

元サッカー日本代表であり日本サッカー協会顧問でもある釜本 邦茂(かまもと くにしげ)氏が協会の理事を務めています。

JBA-一般社団法人日本棒サッカー協会のロゴ

公式サイト(外部サイト):日本棒サッカー協会

棒サッカーってどんなスポーツ?

棒サッカーは11人対11人で行われ、椅子に座った選手が対戦相手と細長いコートを挟んで向き合うように並び、棒を使ってコート端にあるゴールにボールを運ぶスポーツです。

※詳しくは後述の図や動画をご覧ください

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棒サッカーの目的や歴史

棒サッカーは一部の高齢者施設で行われていたレクレーションだったものを、ルールや目的を明確化することで車椅子や麻痺などハンディキャップがある人でも楽しく競技ができるのではと考案されたのが始まりです。

2012年に棒サッカー実行委員会が発足し、2013年に一般社団法人日本棒サッカー協会が設立され、同年11月に第1回大会が行われました。以降、毎年秋頃に大会を年1回行っており、最初の約300名から第4回大会では600名と回を増すごとに参加者が増えています。

棒サッカーを通じて目標を持って取り組むことで健康促進介護予防にも繋がると期待されています。

棒サッカーの公式ルールについて

日本棒サッカー協会(JBA)のHPでは競技規定が記載されています。

その中から書類手続きなど細かなものは除いて直接競技に関わるものを抜粋してご紹介します。

※以下、棒サッカー競技規定要支援・要介護者用より引用、一部わかりやすいように書き換え

競技者に関するルール

  • 登録選手は要支援1から要介護5までの介護認定を受けた要介護者
  • 登録可能人数は指導者(監督や補佐)を含めた14名以上 18名以下で構成
  • 登録指導者は高齢福祉に関わる成人とし、代表監督1名、補佐は最低2名
  • 補佐の役割は「競技中の見守り」
  • 競技者(選手)の介護度によってチームが参加できるリーグを決定する
    (※計算方法は公式の競技規定を参照してください)
  • 介護度の申請で嘘が発覚した場合、チームは失格となりゲームに参加が出来ない
  • 1チーム11名、補欠を含め最大15名まで:11人の内、1名キャプテンを決める
  • 11名の競技者がイスもしくは車椅子に座って試合を行う
  • 競技者が交代する場合はハーフタイムの間に行うが、体調不良や負傷などが出た場合は即交代
  • 競技者の交代に人数制限はない
  • 競技者の交代は監督が主審に申し出て主審が認めた時に成立する
  • 無届けで競技者が交代した事が判明した時は「監督に警告」「チームは反則負け」
  • 登録者以外の競技者が参加した場合は反則負け

試合に関するルール

  • 前半3分、後半3分、休憩1分が基本
  • 引き分けの場合は1分間の延長戦。それでも決着がつかない時は終了時にボールがゴールに近い方のチームが勝利(延長戦のみ残り5秒を切ってからゴールした場合、開始時5秒前からとする)
  • 各チームのキャプテン同士でジャンケンを行い、先行後攻を決め試合を開始する
  • ジャンケンに勝った方がセンターサークルに設置したボールに触ってゲーム開始:ファーストタッチという(サッカーでのキックオフですね)
  • ファーストタッチをする競技者以外はセンターサークルの外で棒を構えておく(サークル内に入れると反則)
  • サッカーと違い陣地は選ばない:前半は正面に向かって左側に攻め(自分たちのチームが守るゴールが右側にある)、後半は正面に向かって右側に攻める。延長線の場合は前半戦と同じ

棒サッカーの公式競技場(フィールド)について:図あり

棒サッカーのコートについてイラストを作成したのでご覧ください。

棒サッカーのフィールドを図解したもの

競技場(フィールド)に関するルールは以下の通りです。

  • 競技場は風などでゲームが左右されない室内で基本は公共の体育館
  • フィールドのサイズは幅90cm、長さ12m
  • フィールドには人工芝を貼ったコンパネと、高さ40cmのストッパーを設置する
  • ゴールのサイズは幅90cm、高さ30cm、奥行き45cm
  • ゴールには攻める方向が分かるように棒と同じ色のカードをセットする
  • センターサークルの直径は90cm
  • ペナルティキックラインはゴールから2mのライン

棒サッカーで使う用具・道具について

棒サッカーの競技者、主審が使う道具・用具は以下になります。

  • 棒は協会指定の物:クッションにて保護した塩ビパイプにビニールテープを巻いている物での 4色
  • 協会指定の棒サッカーボール(フィールドの外に飛び出た時のために控えのボールも1つ以上用意する)
  • 主審はホイッスル、イエローカード、レッドカード、ビブスを用意する
  • イス、車椅子(横幅は1m以内)
  • ストッパー:透明の壁
  • 得点板(電光掲示板)
  • フィールド(コート)、ゴール、ゴールに設置する、攻める方向指示用のカード
  • 安全ベルト(2本合わせた物を1本とする) :イスや車椅子から落ちないためのもの

棒サッカーのユニフォームについて

ユニフォームについては今のところあくまで推奨ですが、滑り止めが付いた手袋だけは必須となっています。

  • 上はチームで同じ色で動きやすいシャツ:Tシャツかポロシャツ
  • 下は動きやすいもの
  • 靴はかかとがあり、裏がゴムですべり止めになっているもの
  • 帽子、ハチマキなどに着用の有無や定義はなし
  • 手袋は滑り止めが付いていないものは禁止:軍手はOK

棒サッカーにおける反則

棒サッカーでは以下の行為は反則となりイエローカード(警告)またはレッドカード(退場)の対象となります。

ただし認知症状などによる場合など、判断は主審に一任されます。あくまでも安全に楽しくプレーできるように進めることが望まれます。

1.警告行為(イエローカード対象)

  • ファーストタッチの際、相手チームのプレイヤーがサークル内に故意に棒を入れる
  • フィールドサポーターがプレイヤーの椅子を押さえていない
  • 棒以外のものでボールを叩く
  • 床から棒をあげて振り回す(ストッパー以上、上げた場合は試合止める)
  • 故意にボールを自チームで抱え込む
  • 威圧的な態度や暴言を吐くなどの行為がある

2.危険行為(レッドカード対象)

  • 椅子もしくは車椅子から立ち上がる
  • 持っている棒を投げる
  • 棒で人(チームメイト含む)を叩く
  • 故意にフィールド内にボール以外の物を入れる(棒含む)
  • 審判に対して不適切な態度をとる

棒サッカーの動画(棒サッカー協会公式チャンネルより引用)

以下は2013年11月19日(火)に 豊中市立庄内体育館 で行われた第1回棒サッカー大会の様子を撮影した動画(4分36秒)です。競技者の皆さん、熱中していますね!

棒サッカーの用具を手作りする方法

先にご紹介したルールには、棒については「塩ビのパイプにビニールテープを巻いたもの」とは書かれていますが、棒の長さや固さなどの具体的な作り方や用具購入の方法、取り扱っているお店の情報は協会のHPや他のサイトを調べても見つかりませんでした。

全国大会に出場するという場合は別として、レクレーションとしてなら身近にあるもので充分代用も可能だと思います。例えばある介護施設ではイスをゴールにしていました。

棒は新聞紙を丸めたもの、ボールはスポーツショップや西松屋などにある3号サイズのソフトサッカーボール(中に綿が入っているクッションボール)などが柔らかくて怪我もしないので良いのではないでしょうか。

棒サッカーとは:まとめ・結論

少子化、高齢化がますます進むことが予測される現代において、「健康寿命(寝たきりなどではなく日常生活が支障なく行える期間)」が重要視されています。

それに伴い、いくつになっても無理なく楽しく行える棒サッカーのようなスポーツの需要が今後は高まるのではないでしょうか。

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