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サッカーが上手くなる秘密は練習での「ピア効果」にあった!?

      2017/06/22

サッカーのピア:仲間・チームメイト・ライバル

突然ですが質問です。

【サッカーが上手くなるには練習に何が必要でしょうか?】

「良い指導者?」「立派な練習環境?」「選手に合った練習回数と時間?」「その練習の意図を理解し習得するための選手自身の才能?」

どれも正解ですが、もう一つ大切な要素があります。

それは『仲間』です。この「仲間(チームメイト)」がこれからご紹介する「ピア効果」と深く関わってきます。

今回は「ピア効果」について具体的な事例なども踏まえながらお話しします。

ピア効果(peer effects)について

ではピア効果とは何か、順を追って説明していきます。

「peer」の意味

まず「ピア効果(peer effect)」の「ピア(peer)」とは「仲間」「同僚」「同級生」「能力などが同等の人」という意味の英語です。ちなみに「effect=効果」です。

「ピア効果」は教育現場などでよく使われる用語

もしこれをお読みの方が教育者でしたら、ひょっとしたらご存知の言葉かもしれません。

例えば財務総合政策研究所の研究結果によると、子供の学力は総じて「制度要因や資源要因」に比べ『本人や家庭要因に大きく左右される』ということが判明しています。

近年では大学でも、教授による一方通行の講義だけでなく生徒同士の取り組みがある授業もより注目されています。

あるいはちょっと使われ方は異なると思いますがメンタルヘルスに関わる医療系のお仕事をされている方もご存知なのではないでしょうか。




具体的に「ピア効果」とは

ではピア効果はどのようなものかと言うと、「同等、もしくは近い能力や意識を持った人同士が集まり競い合うことで、集団としても個人としてもレベルアップが図れる」というものです。

簡単に言ってしまえば「切磋琢磨することでお互いが上達するよ」ということですね。

「な~んだ。そんな普通のことをもったいつけて!」と思われたでしょうか?

実はこのピア効果には「正のピア効果」と「負のピア効果」があるのです。

「正のピア効果」と「負のピア効果」について

「正のピア効果」とは周りと切磋琢磨しちゃんと成長・レベルアップにつながるもののことです。

「負のピア効果」とは周りに流されて練習をさぼるなど、悪影響を受けることです。

より詳しく見ていきましょう。

ピア効果に大切なのは「お互いが適したレベルかどうか」

ただ集団を作って一緒にサッカーをさせたからといって、全員に正のピア効果が表れるわけではありません。

小学生に大学の問題をさせても解けない様に、いきなり難易度や負荷の高い練習をさせても効果は表れません。勉強でもスポーツでも一番上達しやすいのは「ちょっと難しい」くらいのレベルです。

それと同様に、同じチームの仲間同士がお互いを刺激・感化させ合うことができるレベルかどうかがピア効果を良い方に発揮するか否かのカギになります。つまり、レベルがかけ離れたメンバーを揃えても全員の上達には結びつきづらいというわけです。

集団がひどいとレベルアップに繋がらないばかりか悪影響にもつながる

集団が個人に与える影響は大きいです。特に集団を重んじる日本では「同調圧力」「認知不協和」など、「周りと違うものは排除しよう」「間違ってるのはわかっているけど浮くと怖いから周りに合わせよう」という意識が働くことも少なからずあります。

もし周り(集団)が自分(個人)に比べて

  • 技術レベルが低い場所であれば、急激な上達や成長がしづらくなる
  • 精神レベルが低い場所であれば、練習をサボる・手抜きする癖が付いてしまう

といった具合に、負のピア効果が働いてしまいます。

まとめ:ピア効果でサッカーが上手くなるために

ではどうすればより良く切磋琢磨できるかですが、これは指導者の腕の見せ所でもありますが、選手に対しては「チーム内でライバルを見つけさせる」のが良いと思います。

それもその選手自身と近いレベルで、且つ「敵」としてではなく「好敵手」として『あの人には弱い自分を見せられない』『一緒に上手くなっていきたい』と思える人だと良いですね。

ただし低学年の場合だと、指導者が何も言わないと単に仲の良い子とばかり固まってしまいがちなので、練習で組むパートナーを時々変えてあげると良いです。

私が指導者だった時の話ですが、かつて他のチームと合同練習を行った時、そのチームにはメンタルが弱く「自分はどうせ下手だから」と辞めかけていた子がいました。

しかし私のチームに在籍していた上手な子のプレーを見て、「自分もああなりたい!」と奮起して真面目に練習に取り組むようになり、その子を見て「じゃあ自分もがんばるか」と周りの子も前よりやる気になったということがありました。

目標となる対象が身近にいるとモチベーションの維持や向上にも繋がります。




 

記事の著者紹介
札幌在住、元・育成年代対象のコーチを12年間していました
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