エアサッカー:試合の動き方をボールを使わず練習する方法

エアサッカーのサムネイル

こんにちは。いつもお読み頂きありがとうございます。

今回は【エアサッカー】という、主に初心者向けの練習で、ボールを使わず試合での動き方を身につける練習方法をご紹介します。

 

ボールを使わないのでオフェンスの場合はボールコントロールに自信がなくても関係なくスペースや相手の裏を突く動き方が身についたり、ディフェンスの場合はボールウォッチャーにならず周りを見る習慣づけにも役立ちます。

「試合での動き方がわからない」「ボールウォッチャーになりがちなディフェンダーを改善したい」といった選手やチームにはお勧めの練習方法です。

 

ちなみにエアサッカーとは「サッカーボールを使わず試合を行っているような練習」というところから付いた名前(考案者不明)で、同じ名前の「繊維機械」や「エアホッケーに似た玩具」とは無関係です。

【エアサッカー】の練習動画

まずはこちらの動画をご覧ください。

再生時間2分44秒

 

動画で紹介した【エアサッカー】のポイントを解説

では以下に動画内で行ったエアサッカーの解説をしていきます。

エアサッカーで用意するもの

  • 2チーム:広さやレベルに応じて人数の調整が必要です。最初から多いと審判も苦労します。
  • 審判:後述しますが、この練習はどちらのチームのボールになったか判定が難しい場面が多々出てくるのでルールを理解している審判が最低1名は必要です。
  • ビブス:人数分
  • コーンやマーカー8個:ゴール用です。ゴールの幅はあまり狭すぎるとGKのように選手を立たせたら守れてしまうので2m~程度はあると良いでしょう。

エアサッカーのルール、練習方法

次に図を用いながらルールを解説していきます。

エアサッカーでは「ボール保持者」は手を挙げる

エアサッカーの説明1:ボールをキープしている選手

まずボールを持っている役の選手は『常に手を挙げたままの状態』です。

このボールをキープ(保持)している選手が左右どちらかのゴールを通過できれば1点となります。動画では2枚のマーカーの間としていますが、コーンなどあればよりわかりやすいかと思います。

ゴールを2ヶ所にしているのには【選手に逆サイドなどコートを広く見る習慣をつけさせる】という意図があります。

 

エアサッカーでは手を挙げている選手にタッチするとボールが奪える

エアサッカーの説明2:相手にタッチしてボールを奪った様子

相手チームの選手はこの手を挙げている選手にタッチすることでボールを奪えます。

奪ったら今度は自分が手を挙げます。

せっかくボールを奪ってもボーっとしてしているとまた奪い返されるので素早く次のプレーに移りましょう。

ここには【攻守の切り替えを早くする】という練習の意図があります。

 

エアサッカーでのパスの方法:成功例と失敗例

エアサッカーの説明3:味方にパスする方法

エアサッカーでは、【手の上げ下げ】でパスすることができます。

アイコンタクトや掛け声で味方に合図しボールキープしていた選手が手を下ろします。

その瞬間、入れ替わりに味方選手が手を挙げたらパスは成功となります。

・複数の味方が同時に手を挙げてしまった
・誰も手を挙げなかった

このような場合はパスは失敗となり、相手チームのボールになります。

相手チームはサッカーのスローインやフットサルのキックインと同様にタッチラインからパスします。味方選手に手を下ろして(パスをして)再開となります。




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エアサッカーのメリット

この練習の良いところは

「サッカー初心者でも感覚的にどこに動けば効果的か理解できる」

「ディフェンダー側はマークにつかなければいけない相手から目を離すとどうなるか体感できる」

「ボールをコントロールする技術を気にすることなく練習できる」

といった点が挙げられます。

 

これらを具体的に解説していきます。

エアサッカーでオフェンス側は感覚的にどこに動けば効果的か理解できる

エアサッカーを数回行うとオフェンス(攻め側)は

「安全にパスが受けられる場所への動き」

「相手の裏を狙う動き」が自然と増えていきます。

更に慣れると

「自分で仕掛ける(実際の試合で言えばドリブルする)方が良い場面」

「パスした方が良い場面」がわかってきます。

 

エアサッカーでDF(ディフェンダー)が体感すること

一方でディフェンス(守り)側の場合は、慣れない内はボールキープしている選手(手を挙げている選手)につい意識が向いてしまいますが、それだと裏を取られて得点されてしまいます。実際の試合で言えばボールウォッチャーの状態ですね。

エアサッカーではボールを使わずにパスができるためボールを使った時よりも簡単に裏を取られます。こうした体験から、マークすべき相手とボールを持った選手を同一視野に入れられるポジショニングなどが学べます。

 

コントロールスキルに関わらず「動き」に特化した練習ができる

ボールを使った試合形式の練習では、せっかく良い動きをしてもトラップミスをしたり、チャンスの場面がわかっていてもパスミスをしたりすると、指導者の多くはそちらにばかりフォーカスしてしまいます。

選手自身もミスが気になって無難なプレーをしてしまい、判断力の向上の妨げになることもあります。

一方でエアサッカーではそうしたことは起こらず、また鬼ごっこのようなゲーム的要素もあるため、ミスにおびえることなく【動き方】に特化した練習ができます。

 

あるいは選手が小学生の場合、逆サイドに味方がいても筋力的にボールをそこまで蹴れないということもありますが、手の振りだけでパスができるので感覚的にコートを広く使った試合展開の練習にもなります。

 

エアサッカーのデメリット

しかし、当然デメリットもあります。

例えば

ゴールが左右にあるため本来真ん中にあるゴールを守る時とはポジショニングや体の向きが異なります。

あるいは

「タッチしにいく」動きは本来のディフェンスで言えば相手のユニフォームを掴んでしまうファウルに近いため、「体を寄せて相手との距離感を体感させるためのもの」と指導者がわかった上で修正しつつ行わないと、変なクセがついたディフェンダーになってしまいます。

 

エアサッカー:まとめ

エアサッカーの説明画像:良いパスが出たシーン

動画ではフットサルの練習としてエアサッカーを行いましたが、サッカーの練習であれば「オフサイドをつける」なども良いかもしれません。

また発展形として「声での合図を禁止」にすると、難易度は上がりますがその分より味方や相手を見るので視野が広がります。

普段ドリル形式(コーンを並べてのドリブル練習や交代制のシュート練習など)ばかりで個人技の練習しかしないチームは、こうした練習も取り入れることで組織力が磨かれると思いますよ。




 

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