今回は「ゴールパフォーマンス」についてお話しします。
ドルトムントのオーバメヤン選手がゴール後に覆面をかぶるパフォーマンスをしたところ、高い代償を支払うことになりました。
Jリーグでも昔、ジュビロ磐田所属だったグラウ選手がマスクパフォーマンスを度々行い観客を喜ばせていましたが、実はこういったパフォーマンスはルール上は反則になります。
サッカーの魅力として重要な『ゴール』。それにまつわるパフォーマンスについてお話しします。
オーバメヤンがマスクパフォーマンスで600万円の罰金に!
2017年04月1日、ブンデスリーガ第26節「 シャルケ 対 ボルシア・ドルトムント」において、ドルトムント所属のFWであるピエール=エメリク・オーバメヤン選手がゴールを決めた後、下記の画像にあるマスクをかぶるパフォーマンスをしました。
ところがこのマスクは、オーバメヤン選手が個人契約している「ナイキ」によるプロモーションの一環で制作されたものであり、ドルトムントはチームとして「プーマ」と契約しているため、クラブから5万ユーロ(約600万円)もの罰金を科せられることになってしまいました。
オーバメヤン選手のインスタグラムより
【The Masked Finisher】:オーバメヤン自らデザインしたマスクで、オリジナルのヒーローをイメージしたもの
そもそもマスク(覆面)をかぶることは「警告」の対象
サッカーの競技規則ではゴール後のパフォーマンスについても定められています。
競技規則の第12条「得点時の選手によるパフォーマンスは過剰であってはならない」
これは過剰なパフォーマンスにより試合時間が浪費されてしまう、あるいは相手チームへの侮辱や挑発、政治的メッセージにつながるのを防ぐためです。
更に『頭部を覆面か、それに類似したアイテムで覆い隠す行為を行った選手は【警告】の対象』とあります。
ちなみにこれ以外で警告となる行為は以下の通りです。
- 相手を挑発する
- 周辺のフェンスなどに登る
- ユニフォームを脱ぐ、もしくはめくって顔にかぶる
その他、ピッチ外に飛び出して喜ぶのは警告対象ではありませんが、速やかに戻るよう審判が促すようにとされています。
マスクと「ヘッドカバー」「ヘッドギア」の違いについて
パフォーマンスが目的のマスクと違い、宗教上の理由、あるいは頭部の保護が目的であるヘッドカバーやヘッドギア(フェイスマスクも含む)は着用がルールでちゃんと認められています。
ヘッドカバーを着用する場合
黒または、ジャージーまたはシャツの主たる色と同じでなければならない。
(同一チームの競技者が着用する場合、同色のものとする)
ヘッドカバーの例
ヘッドギアを着用する場合
黒もしくはジャージーまたはシャツの主たる色と異なっていてもよい。
チームでそろっていなくてもよい。
ヘッドギアの例
一般で購入する場合はどうやらラグビー用のものが兼用となっているようです。
マスク以外のゴールパフォーマンスについて
サッカーにおいて、ゴール後のパフォーマンスは観衆・サポーターを盛り上げる1つの要素となっています。
ちなみに「ゴールパフォーマンス」は和製英語で、英語では「ゴールセレブレーション(goal celebration)」と言い、日本サッカー協会では「得点の喜び」と表現しています。
様々なゴールパフォーマンス(wikipediaより)
往年のサッカーファンであれば、バティストゥータ選手の「コーナーフラッグを片手に仁王立ちするガリバルディポーズ」や「機関銃の乱射」、あるいは「ムカデ隊長」(当時のテレビ番組「セリエAダイジェスト」で勝手に命名されていました 笑)と呼ばれたトバリエリ選手のパフォーマンス(後にセリエC・B・Aで得点王になったプロッティ選手が引き継ぐ)を覚えている方もいるのではないでしょうか。
ゴールパフォーマンス:まとめ
Jリーグでも「カズダンス」「ゆりかごダンス」「サムライ」などなど様々なゴール後のパフォーマンスが話題になります。試合はもちろんこういった楽しみもサッカーの魅力ですね。
もちろんオーバメヤン選手の様にやりすぎると思わぬ罰則に繋がるので選手の方はご注意ください。
余談:人は『自分が何か力を得たと感じた時は体を大きく広げる』
ゴールや勝利の喜びを自然と全身を使って表現するのは人類共通の様です。興味深いですね。
参考記事:「たった2分間で面接に受かる方法」 (外部サイト:シゴトリアル)
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