あなたはソッカー部をご存知ですか?
ソッカー部とは、実は歴史と伝統ある慶應義塾大学のサッカー部の名前です。
では何故サッカーではなくソッカーなのか?
今回はサッカーにおけるトリビアとしてご紹介します。
そもそも、サッカーという名前の由来は?
まず、サッカーという言葉はアメリカ英語です。
イギリスからフットボール(今で言う所のサッカーで別名:アソシエーションフットボール)やラグビーが入ってきた時、このフットボールをアメリカで独自のルールに発展した『アメリカンフットボール』と区別するため『association(アソシエーション)・フットボール』の『soc』を取り、そこに『er(~するひと)』を足して俗称でsoccer(サッカー)と呼ぶことになりました。
要約:
- アメリカンフットボール:アメリカ独自のルールで発展したもの
- フットボール=アソシエーションフットボール=サッカー:イギリスから来たもの
日本ではこれらを区別するために、当時はそれぞれア式蹴球、ラ式蹴球、米式蹴球と呼び、その後サッカーと呼ぶ様になりました。
- ア式蹴球=アソシエーションフットボール=サッカー
- ラ式蹴球=ラグビー
- 米式蹴球=アメリカンフットボール
ソッカーの由来は慶應義塾大学サッカーの歴史にあった!
1921年にボールを蹴り合う仲間が集い、「慶應ブルー・サッカー」として創立されましたがサッカーという言葉が一般的ではなかったため、「慶應アソシエーション・フットボール(ア式蹴球)倶楽部」に名称を変更しました。
ところが、ラグビー部が慶應ア式蹴球倶楽部より先に1899年(明治32年)から蹴球部として活動していたり、アソシエーション・フットボールという名称も紛らわしいと同じくラグビー部から言われたりしたため、サッカーという言葉を使うことになりました。
この時、当時の主将だった浜田諭吉さんの「soの発音はサよりもソに近い」という解釈により、1927年に晴れて慶應義塾体育会ソッカー部の設立となりました。
つまり、発足時の伝統を今でも受け継ぎ守り続けているというわけですね。
伝統を守り続けているのは慶応だけではなかった!
慶応がソッカーの名前を受け継いでいる一方、早稲田大学・一橋大学(旧東京商科大学)・東京大学(旧東京帝国大学)の三大学は、上記にあった当時のサッカーを示す「アソシエーション・フットボール」時代からの伝統を引き継ぎ、現在でもア式蹴球部の名前で活動しています。
日本でフットボールではなくサッカーが一般化した理由
戦後、アメリカの影響を強く受けた日本は、「蹴」という文字が当用漢字表から外れたこともあって、新聞では「蹴球」の代わりにアメリカ英語の「サッカー」が使われるようになり、それが今日に至ったそうです。
以上、サッカーに関するトリビアでした。
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