フリーキックのルール:直接FK・間接FKとは

こんにちは。いつもご覧いただきありがとうございます。

今回はサッカーの【フリーキックのルール】について直接FKと間接FKの違いなどを解説します。

サッカーで背番号20の選手がフリーキックする場面の写真

(画像:FKを行う少年:poxabayより引用)

FK(フリーキック)には「直接FK」と「間接FK」がありますが、「何がどう違うのか?」「どういうファール(ファウル)をされた時に行うのか?」など、サッカー経験者でないと中々わからないと思います。

違いを知る事でサッカー観戦時にも役立ち、一層楽しめるのではないでしょうか。

※ファール・ファウルの表記について:野球やサッカーでは、ルール上「ファウル」と表記することになっているので以下ファウルと書きます。
2019-20シーズンより競技規則が改正されました。
FKの時の壁に関するルールも変更があったので、こちらも合わせてご確認ください:
2019/2020年競技規則の改正:ルールが色々変わるので解説

直接FK(フリーキック)とは

直接FK(フリーキック)とは次の特徴を持ったFKです。

  • ボールが相手ゴールに直接入った場合、得点となります
  • ボールが自分のゴールに直接入った場合、相手チームにコーナーキックが与えられます。

直接FKになるファウルとは

直接FKになるファウルは10種類あり、この内の7つは「不用意に・無謀に・過剰な力で」犯したと主審が判断した場合に相手チームに与えられます。

(「」内の言葉は審判資格のテストに出ることもあります)

7つのファウルとは以下になります。

  1. 相手競技者を蹴る、又は蹴ろうとする
  2. 相手競技者をつまずかせる、又はつまずかせようとする
  3. 相手競技者に飛びかかる
  4. 相手競技者をチャージする
  5. 相手競技者を打つ、又は打とうとする
  6. 相手競技者を押す
  7. 相手競技者にタックルする

残りの3つは以下の通りです。

  • 相手競技者を押さえる
  • 相手競技者につばを吐く
  • ボールを意図的に手または腕で扱う(GKが自陣のペナルティエリア内で扱う場合を除く)

これらのファウルをペナルティエリア内で犯してしまうと相手にPKが与えられます。

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間接FK(フリーキック)とは

間接FK(フリーキック)とは以下の特徴を持ったFKです。

  • ボールが相手ゴールに直接入った場合、ゴールキックとなる(得点にはなりません)
  • ボールが自分のゴールに直接入った場合、相手チームにコーナーキックが与えられます

間接FKが行われた後、他の競技者がボールに触れた場合のみ得点となります。どちらのチーム側の選手かは問われません。

度々見かけるのが、「小学生の試合などで間接FKをわかっておらずに直接ゴールに向かって蹴り、相手のゴールキーパーもうっかり触ってしまった後にゴールに入ってしまう」という場面ですが、これはゴールに認められます。

しかし、ちゃんと説明してあげないと選手が直接FKと間接FKの違いを理解しないままになってしまうので指導者は注意が必要ですね。

間接フリーキックになるファウルとは

間接フリーキックになるファウルはGK(ゴールキーパー)とFP(フィールドプレイヤー)、それぞれのケースがあります。

GK(ゴールキーパー)による反則で間接Fkとなる場合:

GKが自陣のペナルティエリア内で次の4項目の反則をどれか犯すと間接FKになります。

  1. 手で保持したボールを6秒以上コントロールする
  2. いったん手で保持したボールを放した後、相手競技者が触れる前に再度「手で」触れる
  3. 味方競技者が意図的にGKに蹴ったボールに手・腕で触れる
  4. 味方競技者がスローインしたボールを直接受けて手・腕で触れる

2は小学校低学年の試合などで、パントキックをミスして真上に蹴り上げてしまい、慌ててキャッチしてしまう様なケースです。

3は「意図的」とある様に、クリアミスなどは間接FKになりません。判断は主審次第です(たまに微妙な時があり、周りの声が耳に痛いときがあります。審判あるあるですね 笑)

競技者(FP)による反則で間接Fkとなる場合:

競技者、つまりフィールドプレーヤー(FP)が次の行為をした場合は間接FKが相手チームに与えられます。

  1. オフサイド
  2. 危険な方法でプレーをする
  3. 相手競技者の進行を妨げる
  4. GKがボールを手から放すのを妨げる
  5. 競技規則12条(ファウルと不正行為)のこれまでに規定されていないもので、競技者を警告する、または退場させるためにプレーを停止する事になる反則を犯す

2はハイキック(相手競技者の頭よりも高く足をあげてプレーして当たりそうになる)などですね。

5は例えば試合の中でまれに見られる、口論が発展して暴言を吐いてしまった場合などです。

主審のジェスチャーで「直接FK」か「間接FK」かがわかる

ファウルがあった際、主審は次のジェスチャーにより間接FKか直接FKかを知らせます。

  • 主審が腕を水平に伸ばした場合は直接FK
  • 主審が腕を真上に伸ばしたままなら間接FK

(間接FKのジェスチャーは、ボールが蹴られた後にキッカー以外の競技者がボールに触れるかコートから出るまで手を上げ続けなければいけないので、審判をしていて内心しんどい時があります 笑)

フリーキックの時の壁の人数は誰が決めるの?

ある日、一緒に試合観戦をしていた人がふと、「フリーキックの壁って誰が人数を決めるの? 審判?」と言いました。

サッカー経験者であればご存知かと思いますが、未経験者にとっては疑問になると気づかされました。

フリーキックの時に守備側のチームが作る壁の人数は、基本的に「ゴールキーパー」が決めます。

ルールで壁は何名までと決まっているわけではありません。

壁を作るのに人数をたくさんかけてしまうと相手選手のマークがおろそかになりますし、壁を作らないと直接決められてしまう確率が上がります。

ゴールキーパーは自分の力量や、ボールとゴールの距離を考えながら壁の枚数(人数)や場所を決めます。

直接FKと間接FKに共通するルール

直接FKと間接FK、どちらのFKの場合でも以下の状況では同じになります。

  • ボールを静止させてから蹴らないとやり直しです。
  • 相手競技者は9.15m(10ヤード)離れなければいけません。主審が注意しても従わないと警告(イエローカード)です。
  • ファウルされた後にボールを静止した時点で蹴ってもよいです。トリックプレーで時々相手のスキを突いてすぐ始めたりしますね。
  • 主審が笛で停めた場合は勝手に蹴ると警告されます。再開合図の笛が鳴らされたら蹴ってOKです。

FKの時にキッカーは助走は何歩していいの?

FKの時の助走の歩数は決まっていません。

キッカーが自分が蹴りやすい歩数でOKです。

一例を出すと、1998年のW杯の前哨戦として1997年に行われたトゥルノア・ド・フランス(国際親善試合)のフランスVSブラジル戦で、ブラジル代表だったロベルト・カルロス選手はゴールから約35mの位置から直接FKを決めました。

1997年、トゥルノア・ド・フランスでFKを蹴ったロベルト・カルロスのイラスト

1997年、フランスvsブラジル戦でFKを蹴ったロベルト・カルロスのイラスト

蹴られたボールの曲がり具合が異次元のレベルで、その軌道を数学者が研究対象にしたほど話題になりましたが、その時の助走は上の画像にあるように、とても長いものでした。

主審は歩数で9.15mがわかるように訓練する

上の項目で「相手競技者は9.15m(=10ヤード)離れなければならない」というルールを紹介しましたが、主審はこの距離を歩数で測れるように訓練しています。

サッカーの試合を見ていると、フリーキックの時に審判(主審)が笛を鳴らして試合を止め、歩数で測って「ここまでさがりなさい」と相手チームの壁役になった選手に下がるよう命じている場面がありますよね。

1級審判の方で「前向きと後ろ向きでは歩幅が変わるので、どちらでも9.15m測れるようにしている」という方もいました。

まとめとおさらい

それでは今回のまとめとおさらいです。

  • 直接FKか間接FKかはファウルの種類によって決まる
  • 直接FKはそのままゴールに入れば得点になる
  • 間接FKは蹴られた後、キッカー以外の競技者が触らなければ得点に認められない
  • 直接FKと間接FKに共通するルールもある

FKにはどの国にも名手と呼ばれる選手がいます。

中村俊輔、遠藤保仁、ピルロ、ネイマール、チャルハノール…(敬称略)

サッカーは1点差で勝敗がつくスポーツですので、FKは得点チャンスになる貴重な場面です。総合力で相手に劣るチームでも、FKからの1点を守りきって勝つことはよくあります。

観戦の際、フリーキックの時は特に注目です。

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