サッカー選手として強い体を作るのに興味はありますか?
2019年はSNSや漫画・アニメなどで筋トレ ブームが広がっており、それに伴ってプロテインに興味を持つ人も増えています。
一昔前は『プロテイン=アスリートやボディビルダーなど仕事に大きな筋肉を使う人が飲むもの』という印象が強かったですが、それも変わってきています。
多くのコンビニでもプロテイン飲料を扱うようになりましたし、スポーツショップやドラッグストアの中には子供用のプロテインも売っている所もあります。
また、『加齢によりケガをしやすくなった』『栄養不足を感じる』という理由でプロテインを飲む中高年の方や、『健康的な体型を作って維持したい』と女性でプロテインを飲む方も増えています。
中学生や高校生のサッカー選手でも『もっとサッカーで活躍できるよう、強い体を作るためにプロテインを摂っている』という人も以前より増えたことでしょう。
そこで今回は、これからプロテインを飲もうかとお考えの方に基本的な知識やおすすめ、実際に飲み続けている自分の体験談をお話します。
- プロテインって薬なの? ドーピングにならないの?
- 健康のために興味はあるけど筋肉ムキムキのマッチョになるのはちょっと…
- 種類がたくさんあってどれを選んだら良いか迷う
- 栄養学とか専門的で難しい話はあまり聞きたくない
といった方の疑問にもお答えします。少しでもサッカーの向上に役立てば幸いです。
プロテインについての疑問:薬? ドーピング? 種類の違いは?
ではまずプロテインについてあまり知識がない方が思い浮かべそうな疑問にお答えしていきます。
プロテインは薬?:薬ではないです
一般的に商品としてのプロテインとは、英語でタンパク質という意味のproteinから名付けられた栄養補助食品です。
プロテインの語源は古代ギリシャ語のプロティオス(意味:最もたいせつなもの)に由来します。
基本的には水や牛乳などに溶かして飲めるよう粉末状になっています。

ちなみに私は豆乳に溶かして飲んでいます。
最近では気軽に食べられるようにプロテインバーやゼリータイプ、あるいは最初からドリンクになっている商品なども出ていますね。
ウエイトダウンやウエイトアップなど、購入する人の目的によってタンパク質以外に含まれる成分が異なるので、プロテイン=タンパク質100%という訳ではありませんが、プロテイン≒タンパク質を多く含む食品と思っておけば間違いないです。
プロテインを飲むと筋肉ムキムキのマッチョになるの?:ならないです
プロテインと言えばボディビルダーなどマッチョな人達が好んで飲むものというイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、プロテインは筋肉増強剤ではないので飲んだだけで筋肉ムキムキの逆三角形な体型になるわけではありません。
そもそもタンパク質は肉や魚、大豆などに含まれているので普通の食生活でも私達は摂取しています。その量が多い商品というだけです。
筋肉を作るにはタンパク質以外の栄養素や睡眠、運動なども必要なのでプロテインだけを飲んでいても筋肉は育ちません。
プロテインを飲むと太る?:飲んだからすぐ太るわけではない
『マッチョになる?』と並んで多いのが『プロテインを飲むと太る?』という疑問ですが、こちらも誤解です。
ただし、糖質や脂質が多い食事と合わせて大量にプロテインを摂取すれば太るかもしれません。
なぜならタンパク質は体が必要な分を超えると脂肪として蓄えられるからです。
プロテインはドーピングになる?:基本的にはならない
プロのアスリートの方以外はあまり気にする必要もないかと思いますが、先ほど説明したようにプロテインは薬ではないので日本で買える一般的なプロテインはドーピングにはなりません。
例えば、Amazonで人気のプロテインを作っているザバスやマイプロテイン、ビーレジェンドなどは、JADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)認証商品であることや、WADA(世界アンチ・ドーピング機関)禁止物質が含有していない旨がHPや商品ページに記載されています。
ただし、東京都薬剤師会のHPによると、以下の注意書きがあります。
サプリメントは食品に含まれるので、医薬品とは異なり含有成分が商品表示にすべて記載されているわけではありません。
とくに海外や通信販売で購入する海外製品は危険と言われています。
引用元:公益法人 東京都薬剤師会
ですので、全く聞いたことがないメーカーの商品や、異常に安い商品などは確認が必要でしょう。
プロテインの種類:ホエイ、カゼイン、ソイの違いは?
「プロテインって何種類かあるみたいだけど、どう違うの?」という疑問をお持ちの方もいると思います。
これに関しては成分など詳しく解説しているサイトや書籍がありますが、サイコミで連載中の漫画:『 君に足りないのは筋肉だ! 』の解説がでわかりやすいです。
抜粋して紹介すると次の図のような違いがあります。

※WPIタイプ(タンパク質含有量が85%以上)のプロテインなら乳頭が少なく大丈夫
更に、漫画には次のようなことも書かれています。
- 吸収が早いホエイが良いとは限らない
- RPGゲームで例えると:
- ホエイはヒール:短時間で一気に回復する
- カゼインとソイはリジェネ:一定時間 じわじわ回復する
- トレーニング後のようにタンパク質の吸収が良い状態であればホエイが向いているが、1度に体が吸収できるタンパク質の量には限りがあるので、普段飲むならカゼインやソイがおすすめ
筋トレガチ勢(本気で筋トレする人々のこと)と呼ばれるような人でもなければ、これくらいの説明がちょうど良いですよね。
補足です:
- ホエイ(英語でwhey)とは、牛乳や脱脂粉乳から乳脂肪分やカゼインなどを除いた水溶液のことです。
- カゼイン(英語でcasein)とは、牛乳やチーズなどに含まれるリンタンパクの一種です。
- ソイとは大豆から分離されたタンパク質です。
- 価格の感覚は人によって違うのであくまで目安と考えるのが良いでしょう。
プロテインでおすすめは?:失敗談も含めて紹介
「じゃあどんなプロテインが良いの?」と実際に飲んでみたいなと思っている方におすすめなのが次の2つです。
- 好みの味・風味で選ぶ
- まずはコンビニなどで売っているプロテイン食品を試してみる
好みの味・風味で選ぶ
「どこどこのメーカー・ブランドのプロテインが良い」と比較や評判を紹介しているサイトが色々ありますが、初めてプロテインを買う場合は味を重視した方が良いと個人的には思います。
なぜなら自分の失敗談として、安さを最優先にして好みではない味(自分の場合はプレーン味)を選んだために飲まなくなって無駄になったからです。
現在のプロテインはバニラ味など数種類しかなかった一昔前と比べて味の種類が豊富です。
例えば次のような味があります。
- ココア
- ミルクチョコレート
- ヨーグルト
- ストロベリー
- ミルクティー
- グレープフルーツ
- バナナ
また、ビーレジェンドは次のようにユニークな名前の商品が豊富です。
- そんなバナナ風味
- 一杯飲んどコーラ風味
- 激うまチョコ風味
- 南国パイン風味
- 初恋のいちご風味
- ペコちゃん ミルキー風味
- 波動拳風味
- ドラゴンボール超 ブロリー かめはめ波風味
などなど
後半は味の想像がつかないですね(笑)
まずはコンビニなどで売っているプロテイン食品を試してみる
一般的な粉末のプロテインは1kgなど量が多くてそこそこの値段がします。
初めてプロテインを買う場合は消費しきれるかわからない分量を買う前に、まずコンビニなどで売っているプロテイン飲料やプロテインバーなど少量で金額も安めのもので自分に合っているかを試してみるのが良いです。
こうした商品はタンパク質の配合量が粉末のものよりも少なめなので、筋肥大(筋肉が大きくなること)など、筋肉を育てるための効果は弱めですが、「こんな味なんだな。じゃあ、もっと多めのを買っても大丈夫だな」と確認・判断するには良いかと思います。
プロテインの飲み方は?|いつ飲むと良い?/量は?/注意すること
続いて実際にプロテインを飲む時の話になります。
プロテインを飲むなら運動前? 運動後?
アニメが話題となった『 ダンベル何キロ持てる? 』のエンディング曲では「トレーニング後は30分以内にタンパク質だ!」とありますが、ザバスやウイダーなどプロテインを作っている会社のHPでも『運動後45分以内に摂るのが良い』とあります。
どちらも運動後ですね。
更に、運動前に空腹や栄養不足の時は運動前にも摂ると良いとも書いています。
こうした学説は年代とともに変わることもありますが、現在は『プロテインは運動後、速やかに摂ると吸収がより早くて良い』というのが主流の説です。
必ず運動後ということではなく、運動後の方が吸収が早いのでおすすめですよという意味で覚えておくと良いでしょう。
分量を守る:たくさん摂れば良いわけではない
人間の体がタンパク質を1度に吸収できる量は決まっています。
初めてプロテインを買った人がやりがちなのが、とにかく1度にたくさん飲むです。
厚生労働省 が発表しているデータでは上限は特に設定されてはいないものの、過剰な摂取は体に負担をかける可能性もあります。
「じゃあどれくらい摂取すれば良いの?」ということですが、厚生労働省 が作成した『日本人の食事摂取基準』で1日のタンパク質維持必要量や推奨量が事細かくデータとして示されています。
ただし、こちらは強度が高い運動をしない一般的な人のデータであり、あくまで平均的なデータです。
実際には同じ年齢でも運動などの生活習慣や体重が違います。
更に数字が羅列した資料を見るのは苦手な人も多いですよね。
そこで、ざっくりデータをまとめると次のようになります。
- アスリートや部活など特に激しい運動を毎日しているわけではない人:体重とほぼ同じ量グラム(体重1kgに対してタンパク質1g)
- 激しい運動を毎日行い、筋肉をつけたい人:体重の2倍グラム(体重1kgに対してタンパク質2g)
これはDNS ZONEなどプロテインやサプリメントなどを扱っている企業のサイトでも書かれています。
これなら覚えやすくて良いですね。
つまり、1日の内で数回に分けて、できれば運動後を意識して上記の量を目安にプロテインを摂取するのが良いということになります。
もちろん、商品としてのプロテイン以外の食事(肉・魚・牛乳・納豆などの大豆 他)にもタンパク質は含まれているので、上手く補うように摂取すれば良いですね。
プロテインを入れた容器は飲んだらすぐ洗おう!
粉末状のプロテインはムズや牛乳などに溶かして飲みますが、飲んだ後はその容器をできるだけ早く洗いましょう。
何故なら放置すると臭いがひどくなるからです。
数日で腐った生ゴミのように臭くなるので、うっかりリュックなどに入れたまま忘れないようにしましょう(体験談)
実際にプロテインを飲み続けている感想
サッカー部だった学生時代にプロテインを飲んでいた時は、飲まなかった時よりも体格が良くなったので筋トレの効果を伸ばしているのかなという感覚がありました。
今はどちらかと言うと栄養補給で飲んでいて摂取量も少ないので体に劇的な変化が起こることはないですが、体型維持には役立っています。
サッカーにプロテインは必要か?
サッカーは長時間にわたって長距離を走る、跳ぶ、ボールを蹴る(=体の様々な部位を動かす)、相手の選手とぶつかる、など体をたくさん使うハードなスポーツです。
そのため体力や筋力を高める必要があり、そのためにタンパク質は欠かせません。
しかし、先ほど1日に必要なタンパク質の量をご紹介しましたが、普段の食事だけでこの量を摂るのはかなり難しいです。
そこで、プロテインなどの栄養補助食品を利用した方が効率よく体を作ることができるという訳です。
まとめ
今回はプロテインについてわかりやすいよう、できるだけ専門的な用語や難しい言葉を使わずご紹介しました。
自分のプレーのレベルを上げたいサッカー選手は、練習内容だけではなく自分の体についても興味を持って、プロテインに限らず食べ物などの食生活も改善していくことをおすすめします。
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